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オムロン、JR東日本の委託で集めた駅乗降客の映像データを 別用途に無断流用  独立行政法人から2億5000万円稼ぐ(各紙)CSRの看板が泣く

2014-07-13 00:20:29

omron無題
omron無題各紙の報道によると、電機大手のオムロンがJR東日本から受託して撮影したJR4駅での利用客の動向を調べた映像を、JR東日本に無断で別の研究用途に流用して、2億5000万円の収益をあげていたことがわかった。オムロンはCSR優良企業と言われてきたが、評判を汚す行為となった。

 

問題の乗降客の映像は、JR東日本の国分寺駅(東京都国分寺市)、桜木町駅(横浜市)、板橋駅(東京都板橋区)、熱海駅(静岡県熱海市)の4駅。2008~09年に撮影した。契約ではJR東日本の了解を得ずに他の目的に利用しないこと、また一定期間後に破棄・返却することになっていたという。

 

ところがオムロンは同映像を、JR東日本の了解なく、無断で独立行政法人情報通信研究機構(NICT、東京都小金井市)の研究に流用していたという。、NICTからは不審な行動を検出するセンサー技術の開発を受託していた。その研究に、JR東日本の乗降客の流動調査として、改札口付近に設置したカメラで利用客を撮影し、JR東日本に提出した解析結果を援用していた。





 またこれとは別に、オムロンから分社した、子会社のオムロンソーシアルソリューションズ(東京・港)が、文部科学省の公募事業に絡んで、12年5月と7月に、JR京都駅ビル(京都市)の利用客をビル管理者から許可を得ずに撮影していたことも判明した。この無断撮影は、100人程度の利用客の流れを追跡する技術の開発が目的で、文科省から研究費約2億4000万円を受け取ったという。

 




 JR東日本は、無断の画像利用について、「誠に遺憾」としている。一方、オムロンは「JR東日本、NICTをはじめとする関係者各位にお詫びするとともに、社内調査を実施し、原因究明、再発防止に取り組んでいる」とコメントを出した。また利用した画像の情報は、すでに各施設管理者へ返還もしくは廃棄し、画像情報の外部漏洩はない、と説明している。

ただ、これは再発防止は当然だが、まず起きた不祥事に対して、しっかりとした責任を社としてとるべきだろう。それはJR東日本等に対してだけでなく、同社の株主等のステークホルダーにも納得のいく説明と責任が必要だろう。

http://www.omron.co.jp/press/2014/07/c0712.html