HOME12.その他 |東芝、ウエスチングハウス株1000億円強で追加取得へ(各紙)原子力ビジネスをさらに強化 |

東芝、ウエスチングハウス株1000億円強で追加取得へ(各紙)原子力ビジネスをさらに強化

2011-09-06 14:11:08



 東芝が傘下の米原子力大手ウエスチングハウス(WH)に20%出資している米エンジニアリング大手のショー・グループからWH株を買い取る方向で交渉していることが6日、明らかになった。取得額は1000億円強となる見込み。円建て債務が膨らんでいるショーが東芝に買い取りを求めている。東芝は今後、新たな出資者、提携相手を募るとみられるが、原子力事業におけるショーとの提携・協業関係は維持していく考えだ。




東芝は2006年に総額54億ドル(約4200億円)でWHを買収。ショーは20%を出資して、東芝、WHと共同で原子力事業を進めてきた。現在は東芝が67%、カザフスタンの国営原子力事業会社であるカザトムプロムが10%、IHIが3%のWH株を保有している。




 株主間の協定で東芝以外の出資者は、東芝に対して株式を売却する権利を有しており、ショーはこの権利を行使するとみられる。ショーは出資時に円建て社債を発行したが、現在の円高でドルベースの債務が膨らんでいる。これを解消するための資金が必要になっている。東芝は買い取り費用を手元資金と銀行借り入れで賄う見通しだ。




 東芝とショーは福島第1原子力発電所の事故処理でも協力しており、8月に稼働した新たな汚染水処理装置も共同開発した。同原発の廃炉に向けた長期プランも共同で提案している。海外では中国で建設中の原発4基をWHとショーが共同受注した。米国でもジョージア州などの原発建設で協力する。