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不二サッシ 千葉工場・子会社のどちらかが強酸性水を東京湾に排水。水質汚濁防止法違反で千葉海上保安部が家宅捜索(各紙)

2014-09-02 20:06:26

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fujisasshi2014090299135557各紙の報道によると、千葉海上保安部は2日、同県市原市の不二サッシ(本社・川崎市幸区)の千葉工場と、同子会社のアルミ製品製造販売「不二ライトメタル」(本社・熊本県長洲町)が、排出基準を超える強酸性の排水を東京湾に輩出した水質汚濁防止法違反の疑いで、不二サッシの東日本事業部を家宅捜索した。



海上保安部の調べによると、両社の工場は京葉工業地帯の一角の同じ敷地内にあり、夜間の排水から、基準超過の強酸性の排水が検出されたという。水質検査では、これまでに複数回、pHが3に近い強酸性や、11程度の強アルカリ性の反応が出た。水質汚濁防止法は、海に流す排水などの水素イオン濃度(pH)の基準を5~9と定めている。

 

さらに、数種類の有害物質も検出されているという。一般的な薬品などのpHは、塩酸が0、食酢やクエン酸が2~3、漂白剤などに使われる炭酸ナトリウムは11~12。保安部は、両社のいずれかが基準超過の排水を出した可能性があるとみて調べている。fujisasshi無題

 

また、これまで調査では日中には有害な排水は見つかっていないということから、人目のつかない夜間に意図的に排出した可能性が強い。基準超の排水による魚などへ生態系の影響は今のところわかっていない。

不二サッシの環境報告書(2013年)によると、同社の環境意識について、土屋英久社長のl言葉で、「これまでの「ビジネスと環境」という並列の関係から、『環境を意識した上でのビジネス『」いう関係にシフトし、事業展開を図ることで事業の持続性を可能とし、企業の発展に結びつけることが重要と考える」と記載、環境重視の企業であることを強調しいる。

 

同社は、法規制遵守について、社内で環境法規要求事項一覧表を作成し点検・管理を行っているとしている。組織的には、現場の公害防止処理部門とは別に、環境管理部門「環境安全部」を設け、他部門への監視、指導、法令遵守および業務監査の徹底を図ると同時に、環境管理活動の実施状況が本部の「コンプライアンス統括室」で確認できる体制をとっているという。

 

しかし、今回の千葉海上保安部の摘発に対しては、「当社グループは捜査に全面的に協力しておりますが、捜査の詳細につきましては説明を受けておりませんので、状況が判明しましたらご説明させていただく」とのコメントを発表するだけで、社内の管理体制が機能したのかどうかは、不明の状況である。

http://www.fujisash.co.jp/hp/company/about_fuji/kankyohoukoku2013.pdf

http://www.fujisash.co.jp/hp/news/news2014/news20140902.pdf

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014090290135557.html