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世界の海の生物、過去40年で半減。乱獲、海洋汚染、気候変動が影響。 WWF報告書(AFP)

2015-09-17 10:54:39

fishキャプチャ

【9月16日 AFP】海の哺乳類、鳥類、爬虫類、魚類は過去40年でほぼ半減しており、なかでも人間の食料に必要不可欠な魚が著しく減少していることが世界自然保護基金(World Wildlife Fund, WWF)の報告書で15日、明らかになった。

 

 WWFは、報告書「リビング・ブルー・プラネット・リポート」で、過剰漁獲、汚染、気候変動のために1970年~2010年の間の商業用魚種資源が大幅に縮小したと警告。中でも世界の食料供給に不可欠な種が、最も打撃を受けているとした。その一例はマグロなどを含むサバ科で、過去40年で74%減少したという。

 

 報告書は、繁殖ペースを超えての漁獲や稚魚が成長するための魚礁の破壊など、人間の活動は短期間で海洋に重大な損害を与えてきたことを指摘している。

 

 また同報告書によると、魚種を支えるサンゴ礁やマングローブ、海草にも急激な減少が見られたという。調査対象の魚種の3分の1以上がサンゴ礁に依存し、そして世界の約8億5000万人がその魚種に依存して生活している。

 

 WWFの分析は、1234種5829個体群を対象に行われた。これは、同基金が過去に行った研究の約2倍の規模となっており、今回「海洋の健全性の状況が悪化していることが一層明らかに」された。

 

 報告書は、海が再生可能な資源であることを主張しつつ、現在世界中で保護されている海域(3.4%)を2020年までに3倍にするよう呼びかけた。

http://www.afpbb.com/articles/-/3060460