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インドネシア森林火災、パーム油栽培拡大のための森林伐採・野焼きが背景に。来年まで燃え続ける可能性。ジョコ・ウィドド政権は打つ手なし(各紙)

2015-10-19 22:31:05

indnesia1キャプチャ

各紙の報道によると、インドネシアで発生し、 シンガポールなどの周辺国にも深刻な大気汚染をもたらしている森林火災がさらに拡大して、来年まで鎮火しない可能性が出てきた。

 インドネシアの森林火災は、「煙害(ヘイズ)」と呼ばれ、従来からスマトラ島やカリマンタン島を中心に、農民による野焼きによって毎年のように発生していたが、今年は、例年になく広範囲に、長期にわたって発生している。

 

その原因について、国際林業研究センター(CIFOR)の研究者ヘンリー・プルノモ氏は、「パーム油生産などのために熱帯林を大規模に伐採して、新たな耕作地を切り開いていることで影響が拡大している」と指摘している。

 

 同氏は、パーム油農場拡大のための野焼きが、例年はあまり野焼きが発生しないパブアニューギニア島でも広がっていると述べ、「(火災は)おそらく12月から来年1月まで続くだろう」と展望している。煙害の背景に広範囲に及ぶ生態系破壊が進んでいるわけだ。

 

 さらに、インドネシアの森林地域に拠点を置く企業の関係者は、煙害が3月まで続く可能性を指摘している。インドネシアのジョコ・ウィドド政権は、効果的な対策を打てないまま煙害を拡大していると批判されている。

 

http://www.newsweekjapan.jp/headlines/world/2015/10/158168.php