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タイで「全裸狂乱事件」を引き起こした日本企業DYMは「世界で一番社会を変える会社を創る」を標榜(RIEF)

2016-03-15 13:38:47

DYM2キャプチャ

 

 タイ中部にある、同国王室の保養地でもある由緒正しい高級リゾート、ホアヒンで、日本人約20人が全裸になって大騒ぎする事件が起き、内外で波紋を呼んでいる。報道によると、事件を引き起こした男たちは、東京に本社を置くDYMという企業の社員。

 

 同社のHPによると、事業内容はWEBプロモーション事業、新卒紹介事業、研修事業、エグゼパート事業、医療事業など、多岐にわたる業務を展開している。従業員278人(連結)で売り上げは70億円超(今期見込み)と、中堅企業であることがわかる。

 

 騒ぎを起こしたタイに現地法人(DYM Thailand)を持つほか、シンガポール、上海にも現地法人を置いている。また医療事業を業務内容にあげていることからか、タイにはDYM International clinic という現地法人も明記されている。国内の取引先金融機関はりそな銀行とみずほ銀行。

 

水谷 佑毅DYM社長
水谷 佑毅DYM社長

 

 同社はビジョンとして「世界で一番社会を変える会社を創る」というキャッチフレーズを掲げており、そのビジョン実現のために、11の個別ビジョンを示している。「IT×医療で世界No.1」「世界を代表するメガベンチャー」などだが、目を引くのがVison 8の「感謝の気持ち、礼節、人情を忘れない」と、Vison 11の「モラルを大切に規律と規律の中の自由」という項目だ。

 

 今回の事件は、報道される情報を見る限り、明らかに「礼節」を欠き、「モラルも、規律も」無視した行動のように思える。

 

 Webプロモーションを事業に掲げる企業だけあって、HPで言及しているCSR活動では現地法人等を置くタイにおいて「タイのビーチ清掃」を定期的に行なっている、などの社会貢献活動もスマートに紹介している。

 

 しかし、HP表現やビジュアルは優れているようだが、今回の事件を踏まえると、HP上の社会貢献活動は、言葉だけで、中身が伴っていないCSR活動の典型事例のように映る。何よりも、多くの日本人が、同社の社員が起こした事件によって困惑し、日本人の大きなイメージダウンにつながったことは明らかだ。

 

 同社は今回の事件を引き起こしたツアー参加者全員に対して聴き取り調査を行なうとともに、第三者調査委員会を設置し、今後2週間をメドに、徹底した調査を行なうとしている。

 

 ただ、今回の事件は、東芝やオリンパスなどのこれまでの事例のように、第三者委員会を設けて調べなければならないほど複雑なものではなさそうに見える。社員の常識とモラルのなさということに尽きるだろう。

 

 問題は、そうした社員を抱えている企業として、同社の組織的欠陥があるのかどうか。イメージダウンを払拭する、というレベルの判断を同社の経営陣がしているようだと、事件の病巣解決にはつながらないかもしれない。業務として研修事業などを掲げている企業が、こうした問題を引き起こしたことは、同社の業務そのものへの信頼性を欠いたことになり、その回復は簡単ではないだろう。

 

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