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慶応大学構内でのアスベスト(石綿)飛散問題 工事主体の大林組、石綿建材を麻袋で保管。国の基準違反(東京新聞)

2016-03-18 11:25:43

oobayashiキャプチャ

 

 慶応大矢上キャンパス(横浜市港北区)の研究棟改修工事で、大手ゼネコンの大林組がアスベスト(石綿)の飛散防止措置を講じていなかった問題で、大林組は国の基準に反し、工事で出た石綿含有の建材を学内の倉庫で麻袋に入れて保管していたことが分かった。

 大林組は「石綿含有建材との認識がなく、そのまま廃棄するつもりだった」と話しており、廃棄に伴い石綿を飛散させる恐れがあった。

 

 市は「国の石綿の保管基準を満たしておらず、飛散・流出の恐れがあった」と判断し、廃棄物処理法違反に当たるとして大林組に行政指導した。

 

 横浜市や大林組によると、改修工事で出た石綿を含む建材は重さ百五十キログラム。昨年十二月から、市が今月四日に立ち入り検査するまでの二カ月余り、食堂などが入る学内施設に隣接するプレハブ倉庫に、目の粗い麻袋に入れた状態で保管していた。

 

 石綿含有建材は、国の保管基準で、耐水性のシートで二重に包むなど厳重な飛散・流出防止措置を講じなければならない。

 

 大林組は「廃棄するまでの仮置きだった。工事の廃材が一定程度たまれば一緒に廃棄するつもりだった」と説明する。

 

 石綿含有建材を廃棄する場合も飛散防止措置が定められているが、大林組は、市の指導を受けるまでは石綿の認識がないまま廃棄する予定だった。

 

 周囲への飛散は確認されていない。大林組は市の指導を受け、今後、適正な方法で廃棄する。 (中沢誠)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201603/CK2016031802000130.html