HOME11.CSR |「環境に投票を」 アウトドア商品のパタゴニアが選挙キャンペーン。新聞での意見広告も(RIEF) |

「環境に投票を」 アウトドア商品のパタゴニアが選挙キャンペーン。新聞での意見広告も(RIEF)

2016-06-22 17:24:00

patagonia

アウトドアグッズなどを世界的に販売しているパタゴニアが22日、参議院選挙への投票を若者を含む有権者に求めるキャンペーンに乗り出した。同日の東京新聞に意見広告を出したほか、ホームページでも「環境に投票を」と求める呼びかけをしている。

 

 同社のキャンペーでは、東京電力福島第一原発事故で、無人の町となった福島県・双葉町に掲げられた「原子力明るい未来のエネルギー」と大書した町の看板の下で、防護服とマスクをつけて立つ人の写真が掲載されている。

 

 キャプションは、「ボクらはおしまいだ、健全な環境がなければ。」のフレーズ。5年前の福島事故にもかかわらず、相変わらず原発依存が続く現状を指摘している。だれがこうした状況を維持しているのか。

 

 「これらはすべて、私たちが投票で選んだ政治家の政策によるものだ。有権者は自然資源の健全性以上に大切なものはない、ということを理解し始めている」と指摘している。アベノミクスを嘲笑したり、東電を非難するばかりでは、この状況は変わらない。「皆が一体となって動けば、僕らが必要な政府を選べる」と訴えている。

 

 パタゴニアは「責任ある企業を目指して」と題した説明の中で、北米先住民の元酋長だったジェラルド・エイモスの言葉をこう引用している。「我々に与えられた最も重要な権利は、責任を果たすという権利である」。同社のCSR活動の一環でもある。

 

 東京新聞での意見広告の掲載は、「複数の新聞社に持ちかけたところ、東京新聞が応じてくれた」(担当者)という。

 

 

<パタゴニアの呼びかけの内容は次の通り>

 「環境汚染は危機的転換点に達している」このことをどのくらいの人びとが認識しているだろうか?2015年は、気象統計を取りはじめた1850年以降で最も気温が高い年となり、世界各地での洪水、干ばつなど異常気象による自然災害はもはや「新しい常態」となった。温室効果ガスの排出を減らし、きれいな水、空気、土を守り、再生可能エネルギーに投資しないかぎり、地球が自己治癒できる能力を人類が破壊することになる。

 

 日本では何が起こっているだろうか? 1945年から2000年頃までに、川から運ばれてきた水の汚れを濾過するフィルターの役割を担い、生命を育む干潟の41%が埋め立てなどにより消滅した。2013年、大気汚染は一日あたり約180人の早期死の原因であると推定されている。世界各国が脱石炭火力に向かうなか、石炭火力発電所の新設計画が全国に47基ある。 また、EUや韓国で禁止されたネオニコチノイド系農薬が日常生活の中で広範囲に使用されている。さらに 2011年の福島第一原子力発電所事故による放射能汚染がいまだに残る状況であるにもかかわらず、原子力政策は維持されたままだ。これらはすべて、私たちが投票で選んだ政治家の政策によるものだ。有権者は自然資源の健全性以上に大切なものはない、ということを理解し始めている。

 

 とても単純なことだが、僕らはおしまいだ、健全な環境がなければ。

 

 僕らは、家族や地域の幸福を守ってくれるリーダーを選ぶ必要がある。そのリーダーとは、きれいな水、空気、土を大切にし、気候変動対策と再生可能エネルギーへのシフトを勇気を持って進める人だ。僕らがそのような行動を取らなければ、人類のため、意義のある問題に賢明な一票を投じなければ、子供たちの将来とその他の野生について気にかけない誰かの思うつぼなのだ。

 

 投票日の僕らの選択は、地域、都道府県市町村、そして全国レベルで、多くの環境問題に直接的な影響を及ぼす。投票こそ自分が直接参加できるアクションだ。来る7月10日、明るい未来のために水、空気、土を守るべく行動を起こそう。

 

 皆が一体となって動けば、僕らが必要な政府を選べる。

 

参議院選挙2016
Vote Our Planet.
投票しよう。

 

http://www.patagonia.jp/patagonia.go?assetid=100525&ln=774