HOME12.その他 |「翼よ、あれがセルビアの灯だ」 次世代ソーラー飛行機、初の大西洋横断に成功。4日でNYからスペイン・セルビア空港に着陸(各紙) |

「翼よ、あれがセルビアの灯だ」 次世代ソーラー飛行機、初の大西洋横断に成功。4日でNYからスペイン・セルビア空港に着陸(各紙)

2016-06-24 12:58:13

impulse2キャプチャ

 

 各紙の報道によると、太陽エネルギーだけで駆動する次世代ソーラー飛行機「ソーラー・インパルス2(Si2)」が23日朝、大西洋単独横断を成功させ、スペインのセビリアに着陸した。

 

 同機は世界一周飛行に挑戦中で、米ニューヨークから4日間、71時間8分の飛行時間を経て、大西洋横断に成功した。今回の飛行距離は6765km。同機は昨年3月、アラブ首長国連邦(UAE)を出発。インド、日本、ハワイなどを経て今月ニューヨークに到達した。今後はエジプトを経由してUAEに帰還する。

 

 パイロットは、スイス人冒険家のベルトラン・ピカール(Bertrand Piccard)氏。同氏は大西洋横断の成功について「非常にシンボリックなフライトだった。これまで歴史上のあらゆる輸送手段は、大西洋横断に挑戦してきた。蒸気船、飛行機、飛行船等、そして今日、最初のソーラー飛行機が横断に成功した」と感想を述べた。

 

impulse1キャプチャ

 

 そして飛行機で初の大西洋横断をしたリンドバーグになぞらえて、「大西洋横断のゴールが目的ではない。リンドバーグの成功によって、飛行機が普及して人々の行動範囲が大きく広がったように、再生可能エネルギー技術の使用を普及し、人々がより良い生活を送れるようになってもらいたい」と語った。

 

 ソーラー飛行機は翼の幅72mという広さを持つ。これはボーイング747よりも広い。機体には17,000枚以上の太陽光パネルを貼り付けており、最高速度140kmで飛ぶことが出来る。機体の重さは、2.3㌧で、その重さの4分の1は蓄電池の重さで占められる。日中、発電した電力を蓄電できるため、夜間も飛行できる。

 

 ただ、エネルギーを節約するため、日中は高度29000フィート上空を飛ぶが、夜間はグライダーのように滑空して、高度5000フィート辺りを飛行する。当然だが、CO2の排出量はゼロ。

impulse3キャプチャ

https://www.theguardian.com/uk/environment

http://edition.cnn.com/2016/06/23/europe/solar-impulse-2-seville-landing-atlantic-crossing/