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オリンパスの損失隠しの“指南役”証券OBは、いずれも野村証券出身(FGW)

2011-12-22 13:10:18

オリンパスの損失隠し問題で、東京地検と警視庁が一斉捜査に乗り出し、刑事事件に発展した。損失隠しのカギを握る指南役の証券OB3人の存在が明らかになっているが、いずれも野村証券出身者であることがわかった。元々、オリンパスの証券関連業務は野村以外の証券会社が担当しており、野村OBが同社に入り込んだ経緯が注目される。

野村OB3人は、オリンパスが財テクの失敗によって抱え込んだ含み損の表面化を回避するため、損失取引を海外の投資ファンドなどに移し替えて隠したり、企業買収を利用して損失分をカバーするなどの手法を編み出し、協力していた。3人はそれぞれ取引に伴って巨額の報酬を手にしている。例えば、英医療機器メーカーなどの買収を利用した損失穴埋め取引で、取引にかかわった3人のうち2人が経営する会社には、合わせて35億円が報酬として支払われたという。またもう一人が所有する国内の医療廃棄物処理会社3社を、オリンパスは732億円で買収している。買収された処理会社の売上額は6億円しかなかった。

また市場では、これら3人が絡む損失隠しの取引について、メイン銀行である三井住友銀行が掌握していなかったのかどうかにも関心が集まっている。