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P&G。 海洋廃棄プラスチックからシャンプーの再生ボトル製造へ。廃プラ含有量25%。世界初。ユニリーバーも競争相手に、廃棄プラスチック対策を呼びかけ。ダボス会議で(RIEF)

2017-01-21 18:42:03

Plasticgabageキャプチャ

 

 世界最大の生活消費財メーカーの米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)は、海洋廃棄プラスチックを25%原料化したシャンプーの再生ボトルを世界で初めて開発した。今夏にフランスで販売する。ライバルのユニリーバーのCEO、Paul Polmanも同業他社に、海洋廃棄プラスチック対策を呼びかけた。グローバルメーカーのCSR(企業の社会的責任)活動が本格化してきた。

 

 いずれもスイスのダボスで開いた世界経済フォーラム(WEC)の場で、公表された。今回のWECでは循環経済とリサイクルへのイニシアティブが、参加経営者の主要トッピクスとなった。

 

 海洋プラスチックを利用した再生ボトルの開発に成功したのは、P&Gと環境メーカーのTerraCycleとSuezの3社。3社は「循環経済パートナーシップ」を形成している。今回の再生ボトル製造は、これまでで最大級のリサイクルボトルの生産になるとしている。

 

 計画では、2018年末までに、欧州で年間に販売される5億本以上の廃棄ボトルを再生ボトルに活用する。これはP&Gが本体とPantene、 Head & Shouldersのブランドで販売するヘアケア製品ボトルの90%以上に相当する。再生ボトルの生産のために、毎年2600㌧の海洋から回収したプラスチックを活用する。

 

 P&Gはこれまで25年以上にわたって、廃棄プラスチックの再生に取り組んでいる。さらに、2020年までに世界100以上の生産拠点から排出されるすべての製造工程からの廃棄物をなくす宣言をしている。

 

 一方のユニリーバーは、2025年までに、使用するプラスチックパッケージを再利用、リサイクル、あるいは堆肥化で100%、完全に環境負荷をなくす方針を打ち出した。またユニリーバーのほか、コカ・コーラー、ダノン、マース、ベオリアなどのグローバル消費財メーカーは、循環経済に寄与するため、プラスチック容器の再利用、リサイクルを合わせてグローバルペースで70%に引き上げることを宣言した。

 

 ただ、現在のリサイクル等の回収率は14%でしかない。同業企業であり、ライバルでもある各社が、環境対策でリーダーシップと協調体制を強化できるか。実行性が問われる。

 

http://www.environmentalleader.com/2017/01/pg-circular-economy-partnership-creates-worlds-first-recyclable-shampoo-bottle-made-with-beach-plastic/?amp=1