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1月の北極、南極の海氷域 観測開始以来、過去最小。平均より合計54万㎢小さく。日本の国土の1.4倍分に相当。温暖化の影響、さらに深刻に(RIEF)

2017-02-18 23:25:43

NOAAキャプチャ

 

  米海洋大気局(NOAA)は16日、今年1月の北極と南極の平均海氷域が、観測を開始してからもっとも小かった、と発表した。両極の海氷は、北極で1981~2010年平均より8.6%小さく、南極では22.8%小さかった。地球温暖化の影響は両極周辺ほど大きく、生態系への影響のほか、南極では陸域の氷河等の流出加速につながるリスクも指摘されている。

 

 NOAAの分析によると、1月の平均気温は12.88℃で、20世紀の平均気温より0.88℃高く、これまでで3番目に高かった。陸上の気温は4.34℃で平均より1,54℃高かった。こちらも過去3番目の高さだった。

 

 地域的には米国東部、日本を含む東アジア、カナダの多くの地域で気温が高かった。中国、香港は過去最高の暑い1月だったという。反対に気温が平均より低かったのは、米国西部、欧州の大半地域、アジアの西南部、アフリカの北部など。

 

 海洋表面の気温は、20世紀の平均より0.65℃高く、過去2番目に暑い海だった。

 

 1月の北極の海氷域の範囲は126万㎢で、それまで最小だった昨年よりも約26万㎢小さかった。南極の海氷域も112万㎢で、過去最小だった2006年の記録よりも28万㎢小さかった。両極の氷の消失分を合わせた54万㎢は、日本の国土面積よりも約4割広い。またフランスの国土とほぼ同じ広さになる。

 

 海氷域の形成が縮まると、北極の場合は氷上を生息基盤とするホッキョククマなどの生態系へ深刻な影響を及ぼす。南極の場合は、巨大なラーセンC(Larsen C)棚氷の分離が進行しており、海氷の縮小でそれが加速すると、同棚氷がせき止めている内陸部の氷河が海に流出する恐れが指摘されている。そうなると、地球全体で海面が約10センチ上昇すると予測されている。http://rief-jp.org/ct4/66978

 

  http://www.noaa.gov/