HOME5. 政策関連 |環境省職員 福島原発除染工事への下請け業者の参入に便宜を図った見返りに、接待を受けた収賄容疑で逮捕。当該業者も贈賄で逮捕。被害改善よりも除染事業を食い物に(各紙) |

環境省職員 福島原発除染工事への下請け業者の参入に便宜を図った見返りに、接待を受けた収賄容疑で逮捕。当該業者も贈賄で逮捕。被害改善よりも除染事業を食い物に(各紙)

2017-03-02 19:04:00

jyosenキャプチャ

 

  各紙の報道によると、福島県警と警視庁は2日、東京電力福島第一原発事故での除染作業に、参入させる見返りに、業者から飲食接待を受けていたとして、環境省の福島環境再生事務所の鈴木雄二容疑者(56)を収賄容疑で逮捕、さらに富山県高岡市の土木会社「大開工業」元社長の小杉幹夫容疑者(63)を贈賄容疑で逮捕した。

 

 逮捕された鈴木容疑者は、環境省福島環境再生事務所で除染作業の指示、監督を担う除染推進市街地担当専門官を2015年から務めている。報道によると、同容疑者は2015年秋から16年春にかけて、小杉容疑者らから飲食代など約20万円相当の接待を受けた見返りとして、同容疑者の会社に、福島県での除染事業に参入できるようにする便宜を図った疑い。いずれも「間違いありません」と容疑を認めているという。

 

 小杉容疑者の大開工業が除染事業に参入したのは、福島県浪江町を対象にした2015年度の事業。大手ゼネコンJV(共同企業体)が約470億円で受注した。同社はその2次下請けとして、約2000万円で参入した。鈴木容疑者は、大開工業がある富山県内へ旅行に連れて行ってもらい、キャバレーなどで接待を受けたケースもあったという。

 

 大開工業は東日本大震災後の2012年7月、宮城県石巻市に東北支店を開設し、除染事業や水道工事など復興関連事業を積極的に受注。13年4月期の売上高は前年比48%増の5億9200万円に急増し、14年同期も7億3100万円を売り上げている。

http://mainichi.jp/articles/20170302/k00/00e/040/286000c