欧州司法裁判所（ECJ） 欧州最大規模の原生林、ポーランド政府に伐採中止命令 （AFP）
2017-07-30 08:45:20
【7月29日 AFP】欧州司法裁判所（ECJ）は27日、ポーランド政府に対し、欧州に残る最大の原生林の一つ、ビャウォビエジャ（Bialowieza）の森での伐採の即時中止を命じた。同裁判所の報道官が28日、明らかにした。
ポーランド東部、ベラルーシとの国境沿いに広がるビャウォビエジャの森の歴史は1万年前にさかのぼり、国連教育科学文化機関（ユネスコ）の世界遺産に登録されている。欧州最大の哺乳類、ヨーロッパバイソンをはじめ希少な動物や植物の豊かな生態系がある森としても知られる。
欧州司法裁判所の報道官は28日、ビャウォビエジャの森での伐採の即時中止を27日に命じたと語った。ただし、この命令は暫定的なもので、最終的な司法判決が下されるまでに数年かかる可能性もあるという。
今回の措置は、大規模な伐採をやめさせるよう求めて欧州委員会が13日に行った申し立てに応じたもの。
伐採は昨年5月に始まった。ポーランドの右派政権は害虫被害の抑制や森林火災の危険性軽減のため伐採を認めたとしているが、科学者や環境保護活動家、欧州連合（EU）は商業伐採だと批判している。
Research Institute for Environmental Finance