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世界でもっともすみやすい都市、7年連続でメルボルン(豪)。日本の都市は今年も10位以内に入れず。EIUの2017年調査(RIEF)

2017-08-17 11:50:22

Melbornキャプチャ

 

  英誌エコノミストの調査部門、エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)は、2017年版の「世界の都市の住みやすさランキング(Global Liveability Report 2017)を発表した。1位はオーストラリアのメルボルンで、7年連続でトップの座を維持した。日本の都市は10位以内に入れなかった。

 

 (写真は、7年連続で「世界一すみやすい都市」に選ばれたオーストラリアのメルボルン)

 

 調査は各都市の「住みやすさ」を30以上のファクターで評価するとともに、5項目の共通の広域カテゴリーでも評価する。広域カテゴリーは安定性、健康、文化・環境、教育、インフラストラクチャーの各項目。これらをスコアリングし、100点満点で評価する。対象となる都市は世界で140都市に及ぶ。

 

 その結果、「常勝」のメルボルンは総合97.5という高いスコアを得た。2位のウィーン(オーストリア)は0.1点の差、3位のバンクーバー(カナダ)は0.2点の差、4位のトロント(同)は0.3点差と、上位4都市はほとんど同じ水準。上位10都市のうちに、カナダの都市が4つ、オーストラリアが3つと、両国の住みやすさが傑出していることを示している。

 

 EIU1キャプチャ

 

 反対に、もっとも住みにくい都市のトップは、紛争が続いたシリアのダマスカス(30.2点)で、ついでラゴス(ナイジェリア)、トリポリ(リビア)、ダッカ(バングラデシュ)などとなっている。いずれも戦争や内戦、治安悪化などが続く都市だ。

 

EIU2キャプチャ

 

 過去5年間を通じて改善率がもっとも高かったのは、テヘラン(イラン)で、ランクは127位と下位だが、改善率は5.0%。次いでドバイ(UAE)、アビジャン(コートジボワール)、ハラレ(ジンバブエ)などの順。反対にもっとも悪化した都市は、キエフ(ウクライナ)、ダマスカス(シリア)、トリポリ(リビア)の順。デトロイト(米)が4位、モスクワ(ロシア)5位となっている。政治情勢の変化が都市の住みやすさに影響していることを物語る。

https://www.eiu.com/public/topical_report.aspx?campaignid=liveability17