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ブラジル・アマゾンで過去最大規模の森林再生プロジェクトが始動。東京23区の半分の広さを6年がかりで再生。NGOのCIや、国連GEFなどの連携で(RIEF)

2017-10-17 16:19:21

Amazon1キャプチャ

 

  ブラジルで開発が進むアマゾン地域の再生を目指す過去最大規模の森林再生プロジェクトが始まった。国際NGOのコンサベーション・インターナショナル(CI)が、ブラジルの環境省、国連の地球環境ファシリティ(Global Environment Facility: GEF)などとの協力で、今後6年間にわたって、東京23区のほぼ半分に相当する約300㎢の範囲に、約7300万本の現地の植生を復活させる計画だ。

 

 アマゾン川流域は、世界最大の熱帯雨林地帯だが、長年の開発の影響で森林減少が進行し続けている。年間の森林減少面積は、2008年には10,000km2で、その後いったん減少、以後は7,500km2以下に抑えられていた。それが2015年以降増えており、16年は7,989km2(東京都の約3.6倍)となっている。

 

 広大なアマゾンの森林減少は生態系の減少、地域の気候変動の激化などを引き起こす。こうした事態を食い止めるため、今回、グローバルな協力体制で、森林の再生を進めることになった。森林再生活動にはCI、GEF、ブラジル政府のほか、生物多様性基金Funbio、アマゾン・ライブ(“Rock in Rio”音楽フェスティバルの環境部門)がパートナーシップを結んで、協働する。今回のプロジェクトは、ブラジル政府がパリ協定で約束した、2030年までに12万㎢の土地を再植林する目標の一歩となる。

 森林再生プロジェクトの優先地域は、アマゾン地域のうち、アマゾナス州、ロンドニア州、アクレ州、パラー州シング―河流域。保全活動には、既存の二次林の強化、厳選された在来種の播種、また、必要に応じて在来種の植え付けを行う。アマゾン流域には、約3000万人の人々が生計を立てており、熱帯雨林の再生は地域に暮らす人々にとっても大変重要な意味を持つ。

 NGOのCIは、これまでもアマゾン地域で、ブラジル政府のほか、先住民族を含めた現地コミュニティ、また日本企業を含む民間企業との連携による自然保護、森林の持続可能な管理等の活動を展開している。続けてきました。また、GEFからもCI本部がプロジェクト・エージェンシーの一つに承認されている。

 CIによると、マルチ・パートナーシップによるプロジェクトは、極めて高い専門知識、経験、調整能力を要するが、大規模な環境保全プロジェクトの実施を可能とし、その成功率とコスト効率を高める効果がある。特に自然環境保全プロジェクトでは、規模が大きいほど保全効果が指数関数的に高まる、としている。


「World’s Largest Tropical Reforestation Project to Take Place in the Amazon Rainforest」
 

 

https://www.conservation.org/global/japan/news/Pages/World’s-Largest-Tropical-Reforestation-Project-to-Take-Place-in-the-Amazon-Rainforest.aspx