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坂道もラクラクの「電動アシスト付き人力車」開発。女性や高齢者も「車夫」のお仕事ができます。府中技研など中小企業5社が開発(各紙)

2018-01-15 13:03:31

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  電動アシスト付き自転車ならぬ、「電動アシスト付き人力車」が開発された。府中技研(東京都)など5社が開発したもので、坂道等で威力を発揮するほか、力があまりなくても人力車を引くことができるので、運転手(車夫)に、女性や高齢者を活用でき、雇用の幅を広げることが可能という。東京オリンピックを見据えて、訪日観光客用に各地での展開も期待されている。

 

 日刊工業新聞が報じた。開発したのは府中技研のほか、「えびす屋」の屋号で人力車事業を全国で展開するベリープロジェクト(京都市)、小川優機製作所(横浜市)、高山自動車(東京都狛江市)、システムクラフト(東京都立川市)の5社。プロジェクトは東京都立産業技術研究センターの東京都ロボット産業活性化事業の公募型共同研究開発事業として採択されていた。

 

 電動アシスト付き人力車は公道走行が可能で、新たに開発したパーツを既存の人力車に組み込むことで導入コストを抑えることができる。車夫の引く力をリニアアシストセンサーで検知し、モーターや減速機が入った駆動機構部がスムーズな移動をサポートする仕組みという。登坂能力は6度で、乗車定員2人。下り坂用にブレーキも備えている。

 

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 えびす屋の屋号で人力車を使った観光事業を全国展開するベリープロジェクト(京都市右京区)は、京都を中心に直営店では200台の伝統的なタイプの人力車を抱え、広島・宮島、北海道・函館など4つのフランチャイズ店も展開している。5社は開発した人力車を使って、今春に実証実験を始める。10月までに試作を終え、販売や量産化に向けた事業化を目指す、としている。

 

 坂道でも走行が可能なことから、新たな観光地でも魅力を増す観光ツールとして活用できる。活用プロジェクトリーダーで府中技研会長の波多野和明氏は「東京五輪・パラリンピックの時には量産化し、売れる値段の人力車を走らせたい」と話している。

 

 電動アシストの技術を応用すれば、宅配便やリヤカーなど、荷台に積載物を乗せて引く仕事にも活用できる期待がある。

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