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コカ・コーラ、2030年までに使用済ペットボトルや缶の100%回収・リサイクルを宣言。他の食品・飲料水メーカー等にも協働を呼びかけ。海洋プラスチック汚染を根絶へ(RIEF)

2018-01-20 15:40:18

Cokeキャプチャ

 

  米飲料大手のコカ・コーラ(Coca-Cola、米ジョージア州)は19日、容器廃棄物の削減に向けたグローバルな取り組みとして、2030年までに自社製品の包装材を100%回収してリサイクルする、と発表した。同社が世界全体で進めている「World Without Waste」ビジョンの軸に据える。

 

 同社のCEOで社長のJames Quincey氏は「日常生活にとって、食品や飲料水を保つ容器は非常に重要な構成要素だ。しかし、廃棄容器をグローバルレベルで削減することは、はるかに重要な課題となっている。世界で廃棄物問題が深刻化しており、われわれはそれを解決する責任を負っている」と決意を表明した。

 

 同社は「 World Without Waste」ビジョンを打ち立てた。提携先のボトリング企業等とパートナーシップを組み、「容器廃棄物問題を過去のものにする投資を推進する」と宣言した。その柱として、2030年までに、同社および製品の製造・販売を行うボトリング企業から、卸売、小売店などが、販売した瓶や缶などの製品1点につき、使用済みの1点を回収する運動をグローバルに展開する。

 

Coke2キャプチャ

 

 こうした100%回収活動を実効的に進めるため、人々への周知活動、回収方法の開発、回収場所の確保などに資金を投じる。コカ・コーラの自社製品だけでなく、他の食品・飲料メーカー等の製品の回収も支援するとしている。

 

 また、ペットボトルなどの容器も、従来のプラスチックではなく、植物由来の樹脂を原料に組み込んだリサイクル可能な製品の使用を拡大する。2030年までに、包装材に占めるリサイクル素材の割合を平均50%まで高め、プラ廃棄物等の削減を図る。

 

 コカ・コーラはこれまでに、水資源の過剰使用を避けるため、製品化した水と同量を地域に還元する「For every drop we use, we give one back」運動を展開し、目標より5年早く2015年に達成している。今回の取り組みも、こうした本業製品のサステナビリティ度を高めるもの、と位置付けている。

 

Coke3キャプチャ

 

 Quincey氏は「ボトルや缶が地球を害するべきではない。『ごみ無し』の世界は実現可能だ。世界中の消費者は地球の未来に懸念を抱いている。われわれのような企業こそが問題解決のリーダーにならねばならない」と強調している。

 

 同社の活動には、いくつかのNGOや財団もパートナーシップを組んで連携している。The Ellen MacArthur Foundation’s New Plastics Economy initiativeのほか、 The Ocean Conservancy/Trash Free Seas Alliance、World Wildlife Fund(The Cascading Materials Vision and Bioplastic Feedstock Alliance)など。また、消費者による使用済ボトルなどの回収を促進するため、各国の地域・ローカルレベルでも連携パートナーを増やしていく方針だ。

 

http://www.coca-colacompany.com/press-center/press-releases/the-coca-cola-company-announces-new-global-vision-to-help-create