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中国の大気汚染、経済損失は05年で1120億ドル=米研究(Reuters)

2012-02-16 18:06:19

2月16日、米マサチューセッツ工科大学のチームは、中国で数十年にわたる急速な経済成長の結果、大気汚染に伴う経済損失が2005年時点で1120億ドルに達したとする研究結果をまとめた。写真は昨年11月、中国・合肥で撮影(2012年 ロイター)
[香港 16日 ロイター] 米マサチューセッツ工科大学(MIT)のチームは、中国で数十年にわたる急速な経済成長の結果、大気汚染に伴う経済損失が2005年時点で1120億ドルに達したとする研究結果をまとめた。調査では、大気汚染を原因とする病気や死亡による余暇時間の損失も考慮された。

2月16日、米マサチューセッツ工科大学のチームは、中国で数十年にわたる急速な経済成長の結果、大気汚染に伴う経済損失が2005年時点で1120億ドルに達したとする研究結果をまとめた。写真は昨年11月、中国・合肥で撮影(2012年 ロイター)




1975年には、大気汚染による経済損失は220億ドルだった。

調査が対象としたのは、呼吸器と心臓血管疾患につながる恐れのあるオゾンと微粒子による大気汚染。

研究に参加したノエル・セリン助教授は「調査結果は、オゾンと微粒子が過去30年にわたり、中国経済に大きな影響をもたらしたことを明確に示している」と述べた。

調査は、グローバル・エンバイロンメンタル・チェンジ誌に掲載された。

地上のオゾンは、化学工場、ガソリンスタンド、ペンキ、発電所、自動車、工業ボイラーなどから発生する。吸引すると、気道やのどの炎症、咳、不快感、胸部圧迫感、喘鳴、息切れなどの症状を引き起こす可能性がある。

微粒子は、肺や、ときには血流まで浸透する場合がある。長期間吸引すると、咳、呼吸困難、肺機能の低下、不整脈を引き起こし、心臓や肺疾患をもつ人の若年死につながる可能性がある。

http://jp.reuters.com/article/jpnewEnv/idJPTYE81K3XC20120216