HOME |東電、オリンパスがブランド価値を大きく下げる。2012年グローバルブランド調査で判明(FGW) |

東電、オリンパスがブランド価値を大きく下げる。2012年グローバルブランド調査で判明(FGW)

2012-02-16 20:23:19

JBGB2012_BOX
ブランドコンサルティングのインターブランド・ジャパンは、日本企業の「グローバルブランドtop30」を発表した。グローバルな事業展開を行っている日本企業のブランド力を金額換算してランクづけするもので、今回の第一位はトヨタ自動車で前年比8%増の277億㌦となった。原発事故の東京電力や不祥事発覚のオリンパスは、それぞれ国内ブランド、グローバルブランドのランキングで前年は30位以内だったが、今回はともにランク外に去った。

2011年は東日本大震災や東電福島原発事故と放射能汚染問題、それにタイでの洪水長期化など、日本企業を取り巻く懸念が相次いだ。しかし、同社の調査では、TOP30社の総ブランド価値総額は、前年比1.4%増の1125億㌦と微増となった。この間、株価(東証一部上場株式時価総額)は14%の低下(2010年11月~2011年11月)だったことを考えると、ブランド価値は株価よりも安定していたことになる。

一位になったトヨタは前年は米国でのリコール問題でブランドへの信頼が一時的に低下した。しかし、ハイブリッド車のプリウス人気が世界的に広がっており、インターブランドが実施した環境配慮の“グリーンブランド”のグローバルグリーンブランド調査では世界一位になるなど、「環境のトヨタ」のブランド力が根強いことがわかった。

2位は同じく自動車の本田技研工業、三位はキャノン、四位にソニーの順。また野村ホールディングスは、ブランド価値の低下率21%の19位で、もっとも価値を低下させた企業となった。もっとも価値を高めたのは日産で32%増の7位、ブリヂストンも20%増の15位と目立った。ともに環境イメージの向上と、途上国市場での業務展開がブランド価値を高めた。

海外売上高比率を問わない国内ブランド力でみると、一位はNTTドコモで、次いで三菱UFJフィナンシャル・グループ、ソフトバンク、三井住友フィナンシャルグループの順。東京電力は2010年には国内ブランドランキングで、16位だったが、今回は30位以下に去った。

http://www.interbrand.com/Libraries/Press_Release_JP/JP_PRESS_JBGB2012_120214.sflb.ashx