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オリックス、兵庫県養父市で太陽光利用型の水耕栽培施設を完成。ほうれんそうや春菊を安定出荷。葉物では西日本最大級(RIEF)

2018-04-25 12:41:23

orix2キャプチャ

 

 オリックスの100%子会社であるオリックス農業(東京)は、出資する農業生産法人「やぶファーム株式会社」を通じて兵庫県養父市で建設を進めていた太陽光利用型水耕栽培施設が完成した、と公表した。約1haの栽培面積で、ホウレンソウや春菊などの葉物野菜を年間は155㌧生産できる。主に近畿圏から西日本全域に出荷する計画。葉物野菜の水耕栽培施設では西日本で最大級となる。

 

 

 オリックスは全国で太陽光を利用した水耕栽培施設を展開している。今回の「やぶファーム」では、2015年7月からまず露地栽培を始めており、約2.4haの営農面積でピーマンや水稲などを生産してきた。2017年度のピーマンの総生産量は約18㌧で、兵庫県但馬エリアで最大規模の生産量となっている。

 

 今回竣工した水耕栽培施設では、ホウレンソウや春菊などの葉物野菜を生産する。年間の生産見込み量155㌧は、に西日本全域に出荷する。同施設の稼働によって通年栽培が実現することになる。また、集出荷施設内では生産した野菜のパッキング作業を機械化しており、効率的な生産・出荷体制を構築できるとしている。

 

 オリックスは、2004年にカゴメ株式会社と共同で「加太菜園株式会社」を設立して以来、農業事業に参入している。やぶファームは、2014年に養父市で廃校になった小学校の体育館を有効活用して、完全人工光型栽培施設を開設している。

 

オリックスの八ヶ岳農園
オリックスの八ヶ岳農園

 

 15年には長野県八ヶ岳高原で太陽光型水耕栽培施設を開設するなど、ノウハウを蓄積しながら安定した青果の生産体制を築いている。現在では、全国5カ所で地元の事業パートナーと連携して、葉物野菜を中心に青果を生産している。今回の水耕栽培施設の稼働で、グループ全体が手掛ける青果の年間計画生産量は計1730㌧となる。

 


 生産事業に加えて青果などの流通事業を手掛ける目的で設立した「オリックス・フードサプライ」を通じて、2017年6月には青果専用のコールドチェーンを展開するファーマインドと資本業務提携、全国の小売店や飲食店へ直接販売する流通事業にも参入している。オリックスは、今後も生産と流通が一体となった事業体制を確立し、農事業ビジネスをさらに拡大する方針だ。

 

 

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https://www.orix.co.jp/grp/company/newsroom/newsrelease/180424_ORIXJ.html

http://www.orix-agriculture.co.jp/index.html