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スターバックス、2020年までに、日本を含む世界の全店舗で使い捨てプラスチックストローの使用禁止へ。代わりにストロー無しのカップ用フタを開発。紙製ストロー等も提供(RIEF)

2018-07-11 01:02:56

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 世界中で廃プラスチックへの関心が高まる中で、世界最大の飲食チェーン網のコーヒーチェーン店、スターバックスが9日、2020年をメドに使い捨てのプラスチックストローを、ストロー無しで飲めるフタの使用と、代替ストローに切り替えると宣言した。日本を含む世界2万8000店全体に段階的に導入する。年間10億本のストローがプラスチックから紙等へ変更される。

 

 スターバックスが使い捨てストローに代えて開発したのが、ストロー無しで飲めるカップのフタ。現在、同社では、アイスコーヒーなどの冷たい飲料用に、年間10億本のストローを使用しているが、今後はストロー無しのフタでカバーした飲料水を標準的に提供する。ただ、顧客がストローを希望する場合は、プラスチック製から紙製のもの等に切り替えるという。

 

  独自に開発したストロー無しのフタは、現在、米国とカナダの8000店以上で一部の商品について提供されているという。このフタは、アイスコーヒー、アイスティー、エスプレッソのほか、日本や中国、シンガポールなどで試験販売されている新商品のナントロコールドブリュー・コーヒーや、コールドブリュー・フォームなどにも使える。ただし、フタはプラスチック製なので回収処理が欠かせない。

 

ストロー無しでアイスコーヒーが飲めるフタ付カップ
ストロー無しでアイスコーヒーが飲めるフタ付カップ

 

 代替ストローは、紙製と生分解性プラスチック製の両方を用意する。ストローでの飲料を好む顧客や、ストローでないと飲めない顧客ら用に、提供する。

 

 店舗全体での導入は、まず本部のあるシアトルと、バンクーバーの店舗でこの秋から実施、2019年中に両国の店舗に広げる計画だ。また欧州市場にも拡大、まず、フランスと英国、オランダの各国市場のいくつかの店舗を選んで試験的に導入、顧客への普及を進めながら、次第に拡大していく方針だ。

 

 スターバックスのCEO・社長であるKevin Johnson氏は「今回の決定は、われわれのパートナーや顧客のために、『サステナブル・コーヒー』をグローバルに達成することを目指すわれわれにとって重要なマイルストーン(里程標)になる」と述べている。

 

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 スターバックスによると、顧客の嗜好は、ホットコーヒー等のストローのいらない飲み物よりも、冷たい飲料が5年前は全体の37%(米国市場の場合)だったが、現在は50%を超える方向に変化しているという。その分、使い捨てストローの使用数が増えていることになる。

 

 スターバックスはこれまでも、ESGを意識したサステナブルコーヒーを経営の柱に据えてきた。たとえば、原料となるコーヒー豆に仕入先の99%は倫理的に評価される農場等に限定しているほか、使い捨ての紙コップなどを使わず、自分の再利用カップ持参の顧客への割引サービス、紙コップへの5ペンス上乗せ制度の試み(英国で試験中)、2020年までに店舗等で使用する電力を2020 年までに100%再生可能エネルギー電力に切り替える、などだ。

 

 スターバックが本拠とするシアトル市は先週初めから、市内にある約5000のレストラン等での使い捨てプラスチックストローの使用禁止措置を実施した。禁止されたのはプラスチックストローだけでなく、食品等を入れる使い捨てのプラスチック容器等も対象。スタバの対応はこうした自治体の動きを反映した面もあるようだ。 http://rief-jp.org/ct12/80631

 

https://news.starbucks.com/press-releases/starbucks-to-eliminate-plastic-straws-globally-by-2020