マリオットホテル、世界中で使い捨てのプラスチックストロー・マドラーを廃棄へ、1年後の2019年7月までに。年間ストロー10億本を節約(RIEF)
2018-07-23 07:27:18
世界最大のホテルチェーン、米マリオット・インターナショナルは2019年7月までに、同グループが運営する世界で6500以上のホテルとリゾート施設において、使い捨てのプラスチック製ストローと飲み物用のマドラーの使用を停止する、と発表した。1年間でストロー10億本、マドラー2億5000万本を節約できるという。
マリオット・インターナショナルの社長兼CEOのArne Sorenson氏は「米国の主要企業としてグローバルベースで使い捨てプラスチックストローの全廃を宣言するのは初めて。プラスチックストローの利用を止めることは、われわれの顧客がホテルにゲストとして滞在する間にできる、もっとも簡単なプラスチック削減法だ」と成果を強調している。
マリオットは今年初め、試験的に450のホテルを選んで、客室のバスルームで提供するプラスチックボトル入りのシャワー類等のアマニティグッズを、設置式のシャワーディスペンサー型に変更した。これにより、ゲストが多種類の使用ができるほか、廃棄物を減らすことにつながっているという。
新ディスペンサー型は今年末までに、北米で1500のホテルに拡大する予定。その結果、年間3500万本のプラスチックボトルの廃棄を減らすことができる見通しだ。
今回のプラスチックストローの使用停止は、マリオットが環境負荷を削減するために実施してきた、こうした取り組みの一環だ。同社は昨年、持続可能な社会的インパクトゴールとして、2025年までに廃棄物の埋め立てを45%削減する目標を立てている。
ホテル業界では今年2月に英国で60以上のホテルが、プラスチックストロー廃止を宣言し、顧客・消費者の要求に応じて、紙製などの代替ストローを提供している。マリオットグループの St. Pancras Renaissance Hotel Londonも、そうした先陣ホテルの一員として脱プラスチックストローを実施したが、顧客からは公表で、結果としてストローの使用は半減したという。
このほか、同グループのリゾート、コスタリカの Los Sueños Marriott Ocean & Golf Resortや、フロリダのJW Marriott Marco Island Beach Resort、豪ブリスベーンの Four Points by Sheraton Brisbane なども、すでにプラスチックストローを廃止し、代替ストローに置き換えている。
マリオット以外の大手ホテルチェーンのヒルトンや、ハイアットなど、またコーヒーチェーンのスターバックスも、プラスチックストローの使用停止を表明している。