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GSIクレスト社、イタリアの生分解性プラスチックメーカーと提携。日本市場で、でんぷん等を原料とする代用プラスチック製品販売に乗り出す(RIEF)

2018-10-09 18:57:09

matabiキャプチャ

 

 GSIクレオス(東京:元グンゼ産業)は、生分解性プラスチック市場に参入する。欧州の大手生分解性プラスチックメーカーであるノバモント社(イタリア)との間で、日本での代理店契約を締結することで合意し、同社の生分解性プラスチック(製品名:マタービー)の輸入販売を10 月から開始した。同製品は産業用でんぷんなどを主な原料とし、一般的なプラスチック製品と同様の成形が可能なため、レジ袋や紙ラミネートなどのプラスチック製品の代用需要が見込める。

 

 (写真は、「マタービー」を使った生分解性プラスチック製品)

 

 ノバモント社との代理店契約は、これまで同社の輸入販売権を持っていたケミテック社(東京)の事業を承継する形となる。ケミテック社がこれまで保有してきた販路と、GSIクレスト社のプラスチック加工ノウハ
ウを活用して、廃プラスチックへの国際的な高まりで環境に配慮した生分解性製品への需要を高めている国内企業に提供する。

 

 ノバモント社のマタービーは、産業用でんぷんのほか、植物油などの植物資源、それにバイオポリマー等を主な原料とする。微生物の働きによって最終的には、水とCO2に分解されるという。欧米でもっとも使用実績のある生分解性プラスチックとして知られ、一般的なプラスチック樹脂原料とほぼ同等のプラスチック成形ができるため、レジ袋のほか、コンポストバッグ、紙ラミネート、食器・容器類、射出成形品等に加工できる。

 

「マタービー」で作った農業用マルチフィルム
 「マタービー」で作った農業用マルチフィルム

 

 日本でもこれまで、農業用マルチフィルムなどに使用される実績がある。グローバルな廃プラスチック対策が求められる中、今後、国内市場でも、プラスチックへの代用品としての多様な用途が見込める同製品への需要がさらに拡大すると見込んでいる。

 

 同社は、「Produce the Future(次代を創る)」をスローガンに掲げている。繊維・素材からアパレル、ナノテクノロジーなど幅広く業務展開をする中で、環境面についても、グループ企業全社をあげて環境負荷の低減および環境保護に取り組むことで、社会から信頼される企業となることを目指す、としている。

http://www.gsi.co.jp/up_pdf/20181002114549.pdf