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プラスチックごみの「ブランド調査」第1位コカ・コーラ、2位ペプシ、3位ネスレ。環境NGOのグリーンピースが多国籍企業の製造物責任を問う(RIEF)

2018-10-11 07:55:04

GP3キャプチャ

 

 環境NGOのグリーンピースは、世界中でプラスチックごみのブラント調査を実施した。その結果、集めたプラスチックごみで、もっとも多かったブランドは、コカ・コーラ。2位がペプシ、3位がネスレの順だった。グリーンピースはこれらの企業の廃棄物は使い捨てプラスチックを作り出している何百という多国籍企業の、ほんの一握りでしかない、として、企業の製造物責任を問うている。

 

 プラスチックごみは世界全体では、毎分、トラック1台分が海に流れ込んでいるという。そこでグリーンピースは、こうしたプラスチック汚染の実態を探るため、42カ国で10000人のボランティアを動員して、プラスチックごみのクリーンアップ活動とともに、ゴミの主要なブランド調査を実施した。

 

 9カ月間、6つの大陸をカバーした行動と調査で、239のクリーンアップ活動を行った結果、18万7000㌧以上のプラスチックごみを回収した。これらのプラスチック汚染の原因者として廃棄物のブランドを調べたところ、以下のグローバル企業が「ワースト10」となった。

 

「さわやか」じゃない、コーク
「さわやか」じゃない、コーク

 

1.コカ・コーラ Coca-Cola

2.ペプシ PepsiCo

3.ネスレ Nestlé

4.ダノン Danone

5.モンデリーズ・インターナショナル Mondelez International

6.プロクター・アンド・ギャンブル Procter & Gamble

7.ユニリーバ Unilever

8.ペルフェティ・ファン・メレ Perfetti van Melle

9.マース・インコーポレイテッド Mars Incorporated

10.コルゲート・パルモリヴ Colgate-Palmolive

 

 これら10社は、世界中でプラスチック汚染の原因となる使い捨てプラスチックを作り出している多国籍企業の、ほんの一握りでしかない。さらに大事なことは、市民、消費者が、これらの企業にゴミの回収責任を問うことだ、と強調している。

 

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 たとえば、1位になったコカ・コーラの場合、ごみの回収でコカ・コーラのものとわかったプラスチックごみは、調査を行なった42カ国中40カ国で見つかったという。まさに「グローバル・コーク」である。世界中で飲まれ、廃棄されていることを実証した。コカ・コーラは、調査した6つの大陸すべてで、ワースト3にランクインした唯一のブランドだ。

 

 今回の調査では、南極はカバーしていない。だが、プラスチックごみは、南極にも到達している。グリーンピースは、コカ・コーラ、ペプシ、ネスレなどのランキング上位に入った企業に向けて、「世界で最も大きな企業として、プラスチック汚染の解決を担うチャンスがある。もしくは、一度使ったら捨てるしかないプラスチックに入った飲み物や食べ物を売って、問題を生み出し続けることもできる」と指摘、ブランド価値を維持したいなら、グローバル企業としての製造物責任を果たすよう求めている。

 

 一方で、プラスチック汚染を止めるには、これらの製造メーカーの責任に加えて、ペットボトル等を使用する消費者が、ペットボトルの代わりにリユースできるグラスを使ったり、使い捨てストローを断ったり、スーパーで過剰包装を避けたり、ビーチクリーンをするなどの、日常行動での選択が欠かせないことも強調している。

 

http://greenpeace.jp/blog/plastic/3889/