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米高級ブランド「コーチ」、来年秋冬物から「毛皮商品」を排除。動物福祉を重視。「毛皮はもうセレブには似合わない」と。モヘヤ、アンゴラなどは継続(RIEF)

2018-10-29 08:12:59

Coarch2キャプチャ

 

   米高級ファッションブランド「コーチ」は、ミンクやキツネなど本物の毛皮を使用した商品の販売を来年2月に打ち出す同年秋冬物の発表から中止すると公表した。今回の毛皮追放は、同社が3年前に打ち出した動物福祉を目指す新たな対応策に基づく企業責任戦略の一環。「毛皮は最新のセレブには似合わない」というわけだ。

 

 ジョシュア・シュルマン最高経営責任者(CEO)は「われわれの顧客や従業員らからの声を踏まえ、この問題に対応するのは重要だと判断した。そうすることが正しいことだと理解している」と述べている。

 

 経営的にも、同社の収益に占める毛皮関連製品の比重は、婦人服売り上げで1%以下に下がっており、収益への打撃はほとんどないという。毛皮追放の対象には、コヨーテやウサギ等も含まれる。ただ、動物愛護団体が要請するモヘヤやアンゴラ、羊一匹丸ごとの羊毛などは含まれていない。

 

 他の高級ファッションブランドメーカーも、同様に毛皮排除の方針を打ち出している。この1年の間でも、バーバリー、ヴェルサーチェやグッチ等が「脱毛皮」を宣言している。今回のコーチの動きはこうしたライバルの動きと、消費者の意識の変化、特に米国市場での毛皮販売の減少傾向等を意識した措置といえる。

 

 ただ、アパレルメーカーでは動物繊維の利用も控え始めている。H&Mとザラは今年5月、動物虐待の非難を受けてモヘアウールの使用禁止を発表していた。モヘヤウールは動物の倫理的な扱いを求める米国の動物権利保護団体「PETA」がコーチを含めたブランドメーカーに使用禁止を要請している。http://rief-jp.org/ct12/79234

 

https://www.vogue.co.uk/article/coach-bans-fur

https://www.cnn.co.jp/business/35127688.html