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デンマーク、プラスチック製買い物袋の使用禁止へ法制化。すべての無料買い物袋も禁止へ。2030年にプラスチックゴミ半減(現状より)を目指す(RIEF)

2018-12-19 18:13:14

Denish1キャプチャ

 

 デンマーク政府は、スーパーなどでのレジ袋の使用を禁じるとともに、無料バッグの配布も禁止する法案をまとめた。これらの方針に基づいて同国の商工会議所等と協議し、2030年までにプラスチックごみを現状より50%削減することを目指す。欧米のプラスチック対策は、日本政府が目指す「有料化」よりも一歩進んだ「使用禁止」が標準になりつつある。

 

 デンマーク環境食料省によると、使用禁止になるのは、食料品等の買い物時に使用されるプラスチック袋。また無料の買い物袋の配布禁止対象は、プラスチック製に限定せず、すべての素材の買い物袋とする。「買い物は自分の袋・バッグで」というショッピング習慣を国民に根付かせることを目指す。

 
  同省大臣のJakob Ellemann-Jensen氏は、「われわれは、『モノは使い捨て』という、これまでの考え方のほうを捨て去らねばならない。したがって再使用できない買い物袋は禁じる。特にプラスチックは自然を非常に悪化させる。最悪の場合は、海洋汚染につながるので、再利用できない袋・バッグの使用を禁じる」としている。ただ、プラスチックの利便性も認め、当面の使用禁止は薄手の軽量プラスチック袋に照準を合わせるとしている。

 

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 無料買い物袋の禁止は、まず食料品等から始め、将来は、衣料品購入時のキャリーバッグなども有料扱いにするとしている。「使い捨て文化」から脱却するための方針で、同省では国内の商工会議所、生協、他の消費団体と実務的な協議に入る予定だ。こうした対策の積み上げによって、2030年にはプラスチックごみの量を現状から半減させる計画だ。

 
   
  消費者に対応する同国の 生協は、すでに買い物袋の脱プラスチック化を展開している。国内に1100箇所なるスーパーマーケットのすべてで、よりサステナブルな買い物袋への切り替えが進んでいる。また政府の規制を先取りする形で、70万の耐久性リサイクルバッグを会員に配布したという。

 

 将来はさらに、よりエコフレンドリーな買い物袋を開発、配布するとしている。生協のCSR責任者のSigne Frese氏は「買い物袋全体を50%削減するのは野心的な目標と言わざるを得ない。だが、われわれデンマークの消費者はやる遂げると確信している」と語っている。

  

 全廃の対象となるプラスチック製買い物袋は、再利用ができない軽量プラスチック袋で、何度も利用できる頑丈なタイプのプラスチック袋は含まれていない。デンマークは既に1993年に買い物用プラスチック袋の有料化を導入している。

https://en.mfvm.dk/news/news/nyhed/danish-government-bans-lightweight-plastic-carrier-bags/