HOME8.温暖化・気候変動 |OPEC事務局長が、温暖化対策を求める登校拒否(School Strike)運動のグレタさんらを「最大の脅威」と指摘。グレタさんは「最大の誉め言葉」と歓迎。その影響力さらに広がる(RIEF) |

OPEC事務局長が、温暖化対策を求める登校拒否(School Strike)運動のグレタさんらを「最大の脅威」と指摘。グレタさんは「最大の誉め言葉」と歓迎。その影響力さらに広がる(RIEF)

2019-07-07 21:19:05

gretaopecキャプチャ

 

  気候変動キャンぺーナーとして影響を拡大し続けているスウェーデンの16歳のグレタ・ツゥーンベリさんへの「賛辞」がまた一つ、加わった。それも、石油輸出国機構(OPEC)事務局長のモハメド・バーキンド氏からだ。

 

 (写真は、グレタさん㊧と、OPECのバーキンド氏㊨)

 

 OPECは先週、ウィーンで開いた会合で、減産の延長を決めた。その会合後に記者会見に臨んだナイジェリア出身のバーキンド氏は、会合の成果に加えて、効果的な温暖化対策の迅速な実施を求めて、世界中の子どもたちが声をあげていることに触れた。

 

 「石油産業が、気候危機に連動した異常気象の原因だという“非科学的な意見”が広がっている。OPEC本部の職員にも各地の(温暖化対策を求める)『School Strike(登校拒否)』運動を見た自分の子供から『石油産業が我々の将来を犠牲にしようとしているの』と聞かれるという。この運動は、たぶん、(OPECにとって)過去最大の脅威だ」と指摘した。

 

 そのうえで、こうした動きが、「石油を含む化石燃料への態度の変化が、各国の政策や企業の対応、石油産業への投資判断等に影響を与え始めている」ことを認め、警戒心を露わにした。

 

 OPEC事務局長から「最大の脅威」との賛辞を得たことを知った「School Strike」の提唱者であるグレタさんは、週末にツィッターで反応した。「ありがとう。最大の誉め言葉だわ」と。

 

Gretaキャプチャ

 

 化石燃料にとって代わる再生可能エネルギー100%化を求める運動を展開する環境NGO、350.orgの創設者のBill McKibben氏も「すごい。すべては、運動を展開してきたみんなの成果だ」と拍手喝采している。

 

 グレタさんの鋭敏な反応と、誰をも恐れぬ前進力は、歴史的な結束力を誇るOPECも無視出来ない存在になっているのは間違いない。

 

 一方で、グレタさんに対するツイッターやSNS等での攻撃も増大している。彼女が話すスピーチの内容について、誰かの入れ知恵が入っているとか、講演料をしこたま稼いでいるはずといった情報も流れている。

 

 彼女は、そうした「恣意的なネット攻撃」にも正面から対応して逃げず、金曜日の「登校拒否」を続け、各国、各地への文字通りの行脚を展開している。9月の国連気候サミットに出席すれば、さらに大きな世代を超えた共感の輪を、獲得すると期待される。

 

https://www.afp.com/en/news/826/climate-campaigners-greatest-threat-oil-sector-opec-doc-1i79w11?fbclid=IwAR3FpALRMkGjTH7nWo7E81w-J0z6yWoEbcPCCUd-LOX9UhpuSM-JbEWXFhU

https://www.theguardian.com/environment/2019/jul/05/biggest-compliment-yet-greta-thunberg-welcomes-oil-chiefs-greatest-threat-label