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米サンフランシスコ空港、空港内でのペットボトル禁止へ。20日から。代わりに空港内の約100カ所に無料の給水サーバー設置(RIEF)

2019-08-04 22:32:36

SFCDPキャプチャ

 

  米カリフォルニア州のサンフランシスコ空港(SFO)は、空港内で使い捨ての飲料水入りペットボトルの販売を禁止する。代わりに、詰め替え用の無料の給水サーバーを約100基を設置、マイボトルへの詰め替えを要請する。今月20日から実施する。日本の空港も見倣ってもらいたい。

 

 サンフランシスコ市は7月に、使い捨てプラスチックストローの使用禁止を法制化した。SFOは同法をさらに拡大する形で、空港内のレストランやコンビニ、自動販売機等でのペットボトル入り飲料水の販売を禁止する。空港内での認められる飲料水の供給は、ガラスコップか、リサイクル可能なアルミ容器、あるいは認証付きの再生可能容器に限られる。

 

 生分解性プラスチック製のペットボトルは、「Biodegradable Plastics Institute (BPI) 」の認証付きを条件として、使用を認められる。

 

サンフランシスコに行くならマイボトル持参で
サンフランシスコに行くならマイボトル持参で

 

 今回の対応は、SFOが進めている5年間の廃棄物削減戦略計画に基づく。同計画は2016年から始まっており、5年間で空港全体で排出される廃棄物について「埋め立て廃棄物ゼロ」を2021年までに実現することを目指している。

 

 ペットボトル禁止の対象からは、同空港に発着する航空機は除外される。また、ジュース類も免除される。空港内に設置される無料の給水サーバーは、マイボトルや自前やステンレスボトルに飲料水をつぎ足すことができる。

 

 SFOによると、空港に出入りする乗降客は平均一人当たり0.5ポンド(薬227g)の廃棄物を同空港内に残すという。今回、飲料水用ペットボトルの禁止だけでなく、使い捨ての紙ナプキンやコーヒーカップ、フォークなどの使用も制限する。レストランなどでのケチャップやマスタードなどの使い捨て袋の提供は、顧客の要請があった場合にだけ限定する。

 

 米国では、使用済みのプラスチック容器などでリサイクル処理されるのはわずか9%にとどまっている。容器に食品残渣や飲み残しの水などがあると、処理場が受け入れないためでだ。このため、ペットボトルやミルクカートンなどは、埋め立てられるか、焼却処理の対象、あるいは一部は他国に輸出されてきた。

 

 「有価物」として輸出されたプラスチックごみは、中国が2017年末で輸入を禁止した後、マレーシアやフィリピン、ベトナムなどのアジア諸国に大量に輸出され、各国で問題を引き起こしている。このためこれらの多くの輸入国では輸入禁止、送り返し問題が生じている。

 

 SFOの広報担当のDoug Yakel氏は「今回の空港でのペットボトル使用禁止などの動きが広がり、ボトル等の製造業者がプラスチック容器から別のリサイクル可能な容器の使用に展開することを期待している」と述べている。

https://www.airport-sfo.com/