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生分解性プラスチック100%の飲料用ボトル開発に成功。日精エー・エス・ビー機械(長野・小諸市)。ペットボトル代替が可能に(RIEF)

2019-09-10 14:53:25

pet1キャプチャ

 

  ペットボトルなどの生産メーカーの日精エー・エス・ビー(ASB)機械(長野県小諸市)は、生分解性プラスチック(バイオPBS)を100%原料に使用した飲料用ボトルの製造に業界で初めて成功した、と発表した。

 

 主要なペットボトルの容器は、ストレッチブロー成形で製造される。ただ、生分解性バイオ素材は、結晶性が高いことから、二段階の成形プロセスを減るストレッチブロー成形には不向きとされてきた。

 

 ASB1キャプチャ

 

 今回、日精ABSは、三菱ケミカルが開発した植物由来の生分解性プラスチック(BioPBS)を原料として使用。日精ABSが開発した「1ステップ4ステーション方式」での成形で、バイオPBSを100%使用したボトルの成形に成功した。同方式は1台の機械で、ボトルの成形工程のプリフォーム成形から、ブロー成形までを行えるという。

 

 従来、バイオPBSとポリエチレンのPET(ポリエチレンテレフタート)を混合させたボトル成形はあった。いわゆるペットボトルだ。だが、バイオ素材100%のボトル成形は今回が初めて。同社では、10月にドイツのデュッセルドルフで開く「K2019(世界最大規模のプラスチック関連展示会)」に同製品を出展し、海外市場にもアピールすることにしている。

 

 今回、素材として使用した三菱ケミカルの生分解性プラスチック「BioPBS」は、地中に埋めると、土の中の微生物によって水とCO2に分解される特性がある。一般的な生分解性樹脂の中でも、高い耐熱性をもち、繊維などとの相溶性等が高いことから、食器等にも応用が可能だ。http://rief-jp.org/ct12/88416

https://rief-jp.org/ct4/93342

 

 日精ASB機械は、1978年11月設立。ペットボトルをはじめとするプラスチックボトルを生産するストレッチブロー成形機の総合メーカー。

http://www.nisseiasb.co.jp/ja/