HOME8.温暖化・気候変動 |ドイツの「気候訴訟」、ベルリン行政裁判所の判決は原告敗訴だが、「気候変動が人権侵害に相当する損害を引き起こす」ことを認める。原告の農民らは控訴の方向(RIEF) |
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 ドイツのベルリン行政裁判所は、政府の温暖化対策の不備は国民の基本的人権の侵害だとして、ドイツの農民らが政府を訴えた訴訟で、訴えを却下する判決を下した。その一方で、判決は気候変動が人権侵害に相当し得る損害を引き起こすことへの理解は示した。原告団は一定の評価をしたうえで、控訴の方針という。

 

 訴訟は、ドイツの農民3家族と環境NGOのグリーンピースドイツが原告。昨年11月に提訴されていた。原告の3農民はドイツ各地でそれぞれ有機農業を営んでいる。だが、温暖化の進行で農作物の収穫に影響が出て経済的損害が発生し、将来の生計に不安が出ている、と主張した。

 

 彼らは独政府の温暖化対策が、2020年をターゲットにした削減目標(1990年比40%削減)に合致し……

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