HOME13 原発 |ドイツの市民電力「シェーナウ電力」から「核エネルギー廃絶への勇気賞」の授賞式を終えて(菅ブログ) |

ドイツの市民電力「シェーナウ電力」から「核エネルギー廃絶への勇気賞」の授賞式を終えて(菅ブログ)

2016-05-01 22:30:21

kanキャプチャ

 

 脱原発勇敢賞の授賞式が無事終了した。(菅直人ブログより)

 

 授与式はフランクフルト旧市庁舎のレーマーの皇帝の間という格式の高いホールで行われた。フランクフルト市の市長代理、協力してくれたプロテスタント教会の代表、ユルゲン・トリッテイ元環境大臣の挨拶のあと、シェーナウ電力会社の創業者の息子であるセバスチアン・スラーデク氏からの賞の授与が行われた。

http://rief-jp.org/ct14/60559

 

 その後私からスピーチを行った。300人の会場はいっぱいで、何度も拍手を受ける非常に好意的な雰囲気の授賞式であった。私のスピーチの内容は以下の通り。

 


 「脱原発勇敢賞」授賞にあたって

 

 私の属する民主党の政権は2030年代に原発をゼロにするという方針を決定しました。しかしその後政権に戻った自民党は電力に占める原発の比率を2030年に20から22%と決めました。

 

 しかし、国民の過半数は脱原発を望んでおり、住民の反対と裁判所の厳しい判断もあり、原発の再稼動は現在まで2基にとどまっています。

 

 私は科学技術の発達が人間を幸福にするのか、という事を長年考えてきました。科学技術の進歩は人間を幸せにすることもありますが、逆に人間を不幸にする場合もあります。

 

 広島、長崎に落とされた核兵器、そして福島原発を引き起こした原発がその典型です。人間の英知で核兵器と原発という二つの核を廃絶できるかどうかが今こそ問われています。

 

 世界は今、脱原発、脱化石燃料へとエネルギーを転換する動きが強まっています。日本でも私が総理の時の最後の仕事として導入した固定価格買い取り制度(FIT)により、太陽光発電が急激に増えています。

 

 再生可能エネルギーはどの国でも自給が可能です。再エネで各国がエネルギーの自給ができるようになれば資源をめぐる国際紛争を無くする事が出来ます。

 

 また、原発を無くするにはシェーナウ電力会社のような電力会社が増えることです。 日本でも今年4月から、消費者が電力会社を選ぶ事が出来るようになりました。シェーナウ電力会社の経験は、脱原発と再生可能エネルギーの拡大を目指す日本での運動に大きな示唆を与えてくれています。

 

 この受賞を励みにして日本版シェーナウ電力会社の実現を目指し、脱原発と再エネへの転換に向けて多くの日本の仲間と頑張りたいと思います。そして日本でもドイツと同様にできるだけ早く原発ゼロを実現できるよう私自身全力を挙げることをお約束し、受賞のお礼のご挨拶とさせていただきます。

http://ameblo.jp/n-kan-blog/entry-12155691442.html