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東電福島第一原発2号機内の原子炉圧力容器内部の撮影に成功。溶けた燃料デブリ状のものを撮影(各紙)

2017-01-31 23:15:18

 

   東京電力は、福島第一原子力発電所2号機の内部調査の結果、原子炉圧力容器の直下に、溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)と思われるものがあるのを写した写真と動画を公開した。事故から5年10カ月を経て、ようやく燃料デブリの姿が明らかになろうとしている。

 

 今回の調査はロボット投入の前段階として、走行するレールなどに障害物がないかを調べるのが目的。26日から先端にカメラの付いたパイプを挿入、30日は圧力容器の真下までパイプを差し入れて調べた。その結果、原子炉直下にある作業用のグレーチングと呼ばれる格子状の金網に、黒い塊があるのが写ったという。

 

 グレーチングは点検作業用の足場で、その金網に広範囲にわたって、黒っぽい堆積物がこびりついていた。一部は厚さ数cmの塊のようになっていた。足場の一部はゆがんだり、なくなっている部分もあった。事故時の高温の影響で破損した可能性がある。

 

 グレーチング上の塊は、事故前にはなかったことから、東電では、核燃料が溶けて固まった可能性がある、としている。ただ、溶けた燃料は高温のはずで、金網にそのまま堆積するか、という疑問も示されている。東電は、塊の映像だけでなく、調査ロボット「サソリ」を投入し、詳細に放射線量を測ってみるなどしないと確定できないとしている。

 

 調査ロボット「サソリ」はカメラ2台のほか、線量計や温度計を搭載している。ロボット調査では撮影範囲が今回より広がるとみられ、状況をさらに詳しく把握できると期待される。今回の映像や画像は、東電のホームページで公開されている。http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2017/images1/handouts_170130_07-j.pdf