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東京電力、福島第一原発2、3号機の格納容器内部の動画公開。三次元復元結果も。底部に分厚い燃料デブリ層(RIEF)

2018-04-28 08:31:50

 

 東京電力は福島第一原子力発電所2号機と3号機の格納容器の内部を撮影した動画と、それを元に三次元化復元結果を公表した。動画では格納容器内部に、燃料デブリが底部に最大で70cmほども堆積していることが確認された。

 

 三次元化復元結果は、2017年と18年に調査した画像を画像処理で鮮明化した。2号機では圧力容器を支える円筒状の構造物(ペデスタル)の底一面に、瓦礫のような物質や粘土様の堆積物が散らばり、広がっている。また堆積した燃料デブリには、スプリング状の部品のようなものや、棒状の落下物が複数確認された。

 

 東電では、これらの燃料デブリ上に堆積している部品のようなものが、何の部品だったかを調べたが、明確には特定できなかったという。格納容器の内部が木っ端みじんに壊れたことを示唆しているようだ。http://rief-jp.org/ct4/67678

 

 底部に落下していた燃料集合体のハンドルの刻印は「F2XN」と判読できる。この結果、これらはダミー燃料ではなく、格納容器に収めていた核燃料が事故で落下したことが確実になった。

 

fukushima4キャプチャ

 

 底部の堆積物は最高で70cmほどの高さで積もっており、平均的にみても40-50cmの分厚い層になって溜まっている。堆積物には、周囲より高い部分が複数あり、それらは燃料デブリが溶けて、滴り落ちた痕跡と思われる。したがって、燃料デブリは複数の亀裂から溶け落ちたと考えられる。

 

 これらの高度に放射線量を放出している分厚い堆積物を、どのようにして回収するのか。東電ではロボット等を使って遠隔操作で削り出す作業を想定しているようだが、26日に事故から32年を数えた旧ソ連のチェルノブイリ原発の現場責任者は、遠隔操作での除去は技術的に難しく、核燃料の放射性物質レベルが一定程度低減する期間(約500年)を待って、その後に除去する考えを示している。http://rief-jp.org/ct13/78967

 

http://www.tepco.co.jp/tepconews/library/archive-j.html?video_uuid=v81v1928&catid=61699

http://www.tepco.co.jp/tepconews/library/archive-j.html?video_uuid=kv1vly09&catid=61699