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東京電力、福島第二原発の全4基廃炉を決定へ。第一の事故以来、9年半で廃炉決断。費用2800億円(各紙)

2019-07-20 13:35:32

daini1キャプチャ

 

  各紙の報道によると、東京電力は、福島第二原発(福島県楢葉町、富岡町)の全4基の廃炉を近く、正式決定する。小早川智明社長が福島県の内堀雅雄知事を訪問し伝える。今後、廃炉作業に入るが、廃炉完了には40年以上かかる見通し。費用は約2800億円の見込み。2011年3月の同第一原発事故で停止して以来、9年半かけて、ようやく廃炉が決まる。

 

 福島県内では事故で廃炉になった第一原発の全6基と合わせ、東電の原発全10基が廃炉になることになる。この結果、同県は原発ゼロ県になる。第二原発の廃炉で、東電が保有する原発は柏崎刈羽(新潟県)だけになる。

 

 廃炉費用の2800億円は、東電の準備金だけでは足りない。だが、国が廃炉の会計制度を見直したことで、廃炉費用を一度に計上しなくてもよくなり、廃炉を決定したとしている。

 

  東電ホールディングスが月内に開く取締役会で正式決定する。福島第二原発の4基は第一原発と同じ沸騰水型炉。1基当たり110万kWの発電容量という大型原子炉だ。1982~87年に稼働、原発の運転期間の40年に近づいていた。

 

 第二原発も東日本大震災時に津波で重要な設備が浸水し、3基で原子炉の冷却機能が失われるなどの被害を受けた。だが、第一のような過酷事故になることは免れた。

 

 福島第二原発の廃炉で、東日本大震災以降、廃炉が決まった原発は21基になる。東電は社として廃炉を決定後、経済産業省に電気事業法に基づく届け出をし、正式に廃炉決定になる。

https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2019071901002178.html