アラブ首長国連邦(UAE)の原子力規制当局(FANR)は17日、西部ブラカ(Barakah)原子力発電所1号機の稼働を許可した。アラブ諸国で初の原発稼働となる。同サイトでは4基を建設する計画で、すべてが完成するとUAEの国内電力需要の25%を原発で供給する計画という。
(写真は、ブラカの原発サイト。すでに4基全体が姿を現している)
ブラカ原発1号機は、同国の電力会社Nawah Energy Companyが事業主体として運営する。アブダビの西方240kmのところにあるRuwaisというところに建設されている。米ウエスティングハウス・エレクトリックカンパニー社の第3+世代とされるAPR1000原発を4基設置する。運転期間は最長60年。
今後、試験運転を経て正式稼働に向かう。並行して建設中の他の原子炉も含めた全4基が稼働すれば、国内の電力需要の25%に当たる5600MWを発電できる見通しという。
建設は韓国電力公社グループが担当。1号機は2018年3月完成していた。ENECは2015年にFANRに対して操業免許の申請を提出。これまでに1万4000ページに及ぶ書類を出したほか、185回の検査、約2000件の追加情報の提出等を求められてきたという。主に安全面での追加審査を慎重に進めたとしている。
事業主体のNawahは、「核燃料を搭載する前の最終準備はすべて完了した。最初のスタートアップの段階に入った」と公式に声明を出した。FANRは「燃料の搭載と発電プロセスが規制条件に合致するかどうかを24時間体制で監視する」としている。