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AXA IMでトランジションファイナンス分野を開拓した高月擁氏、JP Morgan Asset Managementに移籍。ロンドン市場で活躍する腕利きは、元朝日新聞記者(RIEF)

2021-02-09 22:31:12

Yotakatsukiキャプチャ

 

  AXA Investment Managerでトランジションボンドのガイドラインを発表するなどの活躍をしてきた高月擁氏(Yo Takatsuki)が、AXA IMを離れ、JP Morgan Asset Management (JPMAM)に移った。同社のEMEA(欧州、中東、アフリカ)地域の投資スチュワードシップ担当のヘッドになるという。

 

 高月氏は、朝日新聞の記者を経て、英BBC、CNBC、ブルームバーグニュース等のジャーナリストとして活動した後、金融の世界に転じた。BMO グローバル・アセット・マネジ メントでガバナンス・サステナブル投資担当ディレクターとして7 年間在籍。2018年11月にAMAIMに移籍、トランジションボンドの分野を開拓したことで知られる。

 

 その知見を評価され、国際資本市場協会(ICMA)のトランジションファイナンスのワーキンググループのヘッドも務めた。ICMAは昨年末にトランジションファイナンスのハンドブックをとりまとめて公表した。http://rief-jp.org/ct6/109057 AXAでは、サステナビリティテーマに関するリサーチ提供事業や投資先企業とのエンゲージメントプログラム等も担当した。

 

  同氏は英国のケンブリッジ大学を卒業後、朝日新聞に入社した。朝日には1年11カ月勤務した。学生時代からサッカーに興じ、ケンブリッジではカレッジのチーム・キャプテンも務めたほど。朝日ではその経験と英語力を買われた形で、2002年のFIFAワールドカップで決勝を含む16のゲームを取材した。その際、スーパースターのベッカムやペレへのインタビューも行ったという。

 

 その後、英BBCに移り、イラクやスリランカでの取材や、まだ捕まる前の日産ルノーのCEO、カルロス・ゴーン氏へのインタビュー等も行った。BBCには6年近くいた。ジャーナリストから金融の世界に転じるに際して、Cass Business Schoolで学び直し、MBAを取得。選んだ金融ビジネスも、ESGファイナンス、責任投資といった新しい分野を開拓してきた。これからの活躍がさらに期待される。