Rio+20で、国連環境計画（UNEP）が「持続可能な保険原則（PSI)」を宣言（FGW)
2012-06-15 05:48:44
国連環境計画・金融イニシアティブ（UNEPFI）は、Rio+20前日の6月19日、リオ・デ・ジャネイロ（ブラジル）で開催される「「The International Insurance Society (IIS) 年次総会」で、「持続可能な保険原則（The Principles for Sustainable Insurance：PSI）」を公表する。
保険業界は、地球温暖化による気候変動の増大を受け、国境を超えて保険ビジネスに大きな影響が表れることが懸念されている。このため、保険商品・サービス自体に環境・社会・ガバナンス（ESG)の視点を取り入れるほか、企業・家計等との保険ビジネスにおいて、ESG配慮を組み込み、社会全体の改善を促すことを業界の共通課題として掲げることを共通原則(PSI）を立ち上げる。
PSI宣言づくりはUNEPFIの主導によって進められてきた。これまで、世界を７地域に分けて、連続して会議を開催、企業競争を超えて業界全体での取り組み促してきた。アジアでも、昨年１１月に東京で「持続可能な保険原則アジア地域会議」を開催、PSIへの関心の増大と、PSI原則への日本・アジアの声を反映させた。
UNEPFIは、リオ＋２０の会議において、PSIを正式に宣言するとともに、今後、各国の保険会社に向けて、原則への署名を呼びかける。
１．「UNEP FI持続可能な保険原則（ＰＳＩ）」について
保険業界は、持続可能な社会の実現に導くために、自らの事業活動において、環境･社会･ガバナンス(ESG)のリスクを考慮しながら、高品質な商品・サービスを提供していく必要がある。
PSIは、このESGを考慮した持続可能な社会の実現という、我々の願いをサポートするフレーム ワークとして、下記４つの行動原則で構成している。
UNEPFIでは、2007年に保険会社・再保険会社数十社によるタスクフォースを結成し、これが後に中核メンバーとなり、PSIの策定を検討してきた。2011年には、世界７地域で開催したPSIコンサルテーションミーティングにて、500を超える保険業界関係者、政府関係者、規制当局やNGO、学識経験者などとPSI素案をベースとした論議を行い、2012年5月に最終的な内容が確定した。
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The UNEP FI Principles for Sustainable Insurance Principle 1 : We will embed in our decision-making ESG issues relevant to our insurance business. Principle 2 : We will work together with our clients and business partners to raise awareness of ESG issues, manage risk and develop solutions. Principle 3 : We will work together with governments, regulators and other key stakeholders to promote widespread action across society on ESG issues. Principle 4 : We will demonstrate accountability and transparency in regularly disclosing publicly our progress in implementing the Principles |
２．今後のスケジュール
UNEPFIは、PSI起草メンバー（保険会社・業界団体など）に対して「PSIに対するコミットメント（署名または支援団体としての加盟）」の呼びかけを開始した。また6月19日にはPSIを正式発表した後、PSIの詳細（運営組織の公表、署名や加盟要領、会費、年次 報告の要領等）を、固めていく予定。
国連環境計画 金融イニシアティブ UNEP Financial Initiative
PSI事務局 (psi@unepfi.org）
http://www.unep.org/psi
http://www.unepfi.org/events/2012/unep_fi_rio20/index.html
Research Institute for Environmental Finance