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中国で旅行者対象「スモッグ保険」発売 旅行先の大気汚染が危険な場合 補償金支払い(AFP) これも「環境金融」だな

2014-03-19 22:40:23

スモッグに覆われた北京(Beijing)の紫禁城(Forbidden City)を訪れる観光客ら(2014年2月26日撮影)。
スモッグに覆われた北京(Beijing)の紫禁城(Forbidden City)を訪れる観光客ら(2014年2月26日撮影)。
スモッグに覆われた北京(Beijing)の紫禁城(Forbidden City)を訪れる観光客ら(2014年2月26日撮影)。


【3月19日 AFP】中国のインターネット旅行代理店「シートリップ(Ctrip.com)」と保険大手の中国平安保険(China Ping An Insurance)が、大気汚染にうんざりしている旅行者を救うと同時に、世論の懸念に乗じた新たなアイデアとして、国内6都市への旅行者を対象に「スモッグ保険」を発売した。

国営英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)によると、スモッグ保険の賭け金は10~15元(約165~245円)。旅行先の大気汚染が危険な水準だった場合、加入者には1日当たり最大50元(約820円)の保険金が支払われる。

加入できるのはシートリップを通じて3~7日間のツアーを予約した旅行者のみで、対象となる旅行先は、ハルビン(Harbin)、成都(Chengdu)、上海(Shanghai)、広州(Guangzhou)、北京(Beijing)、西安(Xian)の6都市に限定される。これらの都市では頻繁に、大気汚染が環境基準値を上回っている。

しかし、技術者のある男性はチャイナ・デーリー紙に対し、補償金がいくらあっても十分ではないと話す。「観光のために旅行をしている人たちが大気汚染のおかげで気分を台無しにされたとすれば、それはお金で埋め合わせられるものではない」という。

大気汚染をめぐる世論の怒りは今年1月、一気に高まった。首都・北京が分厚いスモッグに覆われ、粒子状物質の濃度が国連(UN)基準の約40倍となったためだ。「エアーポカリプス(大気を表す「air」と世の終末を意味する「apocalypse」を組み合わせた造語)」の恐ろしい状況を捉えた映像が世界中に広まった。

こうした状況を受け、中国の李克強(Li Keqiang)首相は今月に行われた全国人民代表大会(National Peoples Congress、全人代)で大気汚染問題に「宣戦布告」すると述べ、新たな対策を発表している。

 

http://www.afpbb.com/articles/-/3010596