一般社団法人環境金融研究機構 | Research Institute for Environmental Finance: RIEF

責任投資原則（PRI）を推進している国連環境計画（UNEP)金融イニシアティブ（FI)は、保険版のPRIに当たるThe Principles for Sustainable Insurance Initiative(ＰＳＩ）を、2012年5月に地球サミットから20年を記念して開く「リオ＋20（持続可能な開発会議）」において、締結する。このため、世界7地区で、主要保険会社とそのステークホルダー、学識経験者らを集めた地域ミーティングを開催する。アジアでは今年の9月に東京で2日間の会議が予定されている。

PSIは持続可能社会を推進するための保険の役割を重視し、グローバルベースで対応可能なベスト・プラクティス原則を提示する予定。原則では、人間社会が直面しているESGリスクとESG機会の両面を、主要な保険会社のビジネス戦略と運用にシステマティックに考慮することを目指す。具体的には、リスクマネジメント、リスク引き受け、保険商品とサービスの展開、保険請求に伴うマネジメント、保険商品・サービスの販売やマーケティング、そして投資戦略に、それぞれ持続可能性を追求する方針を盛り込む予定。地域ごとのPSIミーティングでは、UNEP FI のコアメンバーが作成したPSI原則のドラフト案について、精査し、論議を深める予定だ。東京での会議は、9月5～6の両日開かれる。