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アジア開発銀行 初のグリーンボンド5億ドル分発行。日本生命など44の投資家が購入(FGW)

2015-03-14 18:33:57

ADB無題
ADB無題アジア開発銀行(ADB)が初のグリーンボンド5億ドル分を発行した。アジア地域は温暖化の進行で台風、暴風雨などの影響を受けやすいとされる。ADBは調達した資金でアジアでの再生エネルギー発電事業、省エネ、持続可能な輸送網の整備、水資源インフラ事業等を推進する計画だ。

 

ADBのグリーンボンドは、期間10年、発行価格は額面に対して99.294%、クーポンレートは2.125%、ADBトリプルAの格付けを得ているので、ボンドも同様に評価される。日本の日本生命を含む44の機関投資家に販売された。主幹事はバンクオブアメリカメリルリンチ、モルガンスタンレー、SEBの3社。

 

ADBはこれまでも水資源インフラ投資のウォーターボンドやクリーンエネルギー開発のクリーンエネルギーボンドなどを発行したことはあるが、温暖化対策を目的としたグリーンボンドの発行は初めて。グリーンボンドは世界銀行、欧州投資銀行、国際金融公社などの国際公的金融機関が先行して発行している。

 

ADBによると、温暖化に適応するために、アジア地域全体では堤防の強化などのインフラ整備などの費用(Asaptation)だけで、毎年400億㌦の投資が必要とみなされている。また経済成長の著しいアジア各国からの温暖化ガス排出量は1990年には世界全体の17%だったが、2010年には37%に倍増し、2035年には世界全体のほぼ半分47%に達すると推計されている。

 

ASBのグリーンボンドを購入した投資家は16%が各国中央銀行や政府機関で、 22%が銀行、大半の61%はファンドマネージャーや年金基金となっている。また投資家の地域別では、31%はアジアの投資家、45%が欧州と中東、アフリカ勢、24%がアメリカとなっている。

http://www.adb.org/news/inaugural-adb-green-bond-drive-more-funds-climate-change-projects