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「持続可能な保険原則(PSI)を目指す国連環境計画金融イニシアティブ(UNEPFI)のアジア会議が11月10,11日に東京で開催(FGW)

2011-10-28 21:52:42

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国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEPFI)がグローバルに推進している「持続可能な保険原則(PSI)」のアジア地域会議が、11月11,12の両日、東京で開催される。同会議は、気候変動問題等の環境、社会、ガバナンス問題(ESG)への世界的な取り組みを保険業界の視点から推進することを目指して、今年の3月以来、世界を7つに分けた地域会議を開催してきおり、今回が最終の地域会議となる。

 世界の保険業界がPSI(Principles for Sustainable Insurance) 活動を展開しているのは、世界的なWSG課題に対する保険業界の役割を強く認識しているためだ。地球温暖化問題をはじめとするESG課題は、多くの分野でリスクを増大させると同時に、新しいビジネスオポチュニティを提供している、保険業は本来、そうしたリスクをマネージし、リスクに価格をつけ、リスク管理の最適化を担う。

 そうした保険業の役割を踏まえ、伝統的な保険ビジネスだけでなく、ESG課題により積極的に貢献し、責任を発揮しようという宣言を目指している。保険業にとっては、温暖化進行で気候変動が激化、保険金支払いの増大といったビジネス上の課題も抱えており、社会全体でのESG対応によってコスト削減を進めることは保険業の安定にとっても望ましいという側面もある。

 

PSIは4つの原則からなる。①我々(保険業界)は、ESG課題を、我々のビジネスの原則の中で、戦略の中で、そして事業の運営において、整合的に取り扱う②我々は、保険に入ろうとする組織、人々に対して、ESG課題への築きを高め、リスクを削減し、解決策を提供する③我々はこの原則を実施することで我々自らの効率性を高めることで社会とともに協働する④我々は原則の実施を進めていくうえで、我々自身の活動を情報開示することで透明性を高めていくーー

PSIの地域会議は、今年3月のアフリカ会議(南アフリカ・ヨハネスブルグ)を皮切りに始まった。以後、5月のラテンアメリカ・カリブ地域(ブラジル・サンパウロ)、6月北米(カナダ・グエルフ)、8月オセアニア(ニュージーランド・オークランド)、9月中東北アフリカ(UAEドバイ)、10月欧州(ドイツ・ミュンヘン)でそれぞれ行ってきた。今回のアジア会議を最後として地域の意見を集約、来年5月にブラジル・リオデジャネイロで開く「リオ+20(持続可能な開発会議)」において、原則を採択する予定。

 

東京会議では、東京海上日動火災の隅修三社長、UNEPFIのPSIイニシアティブのプログラム・リーダーのButch Bacani氏、Yuki Yasui氏、末吉竹次郎氏、損保ジャパンの関正雄氏、金融庁参事官の大矢俊雄氏らがスピーチを行う。

UNEPFI:http://www.unepfi.org/work_streams/insurance/index.html

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