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東京海上日動 電力小売・発電業者向けに、電力需給過不足時の費用補償保険 4月から販売へ(各紙)

2016-03-27 10:51:41

tokioキャプチャ

 

 各紙の報道によると、東京海上日動火災保険は4月からの電力小売り全面自由化を受けて、電力事業者向けに、販売する電力の過不足調整の費用をカバーする新たな保険を開発した。

 

 新規参入電力事業者にとって、電力の需給管理は顧客の信頼を得るために重要。東京海上日動は電力供給が滞るリスクを回避するため、保険での対応を求める事業者が多いとみている。約1000社の市場参入者のうち、同保険契約の契約企業として1割の100社獲得を目指すとしている。

 

 また消費者にとっても、新規に切り替える電力会社が、万一の場合の備えとして、保険等に入っているかどうかはチェックポイントの一つになりそうだ。

 

 電力の小売事業者や元売りとなる発電事業者は、電力の需給が想定した計画値を外れた場合、不足分や余剰分を電力卸売市場での売買で調整する。異常な気候変動などによって、この調整費用が予想以上に増えると、事業収益に影響を与えかねない。そこで、一定以上の費用増加に対して保険でのカバーを提供しようというもの。

 

 また発電事業者が発電設備の不調などで供給量が事前の計画値を下回った場合も、小売り事業者への供給を維持するために、市場からの調達が必要になる。こうした場合も補償の対象になる。

 

 東京海上が提供する新保険は、1カ月の期間中に市場での調達量が一定比率を超えると、保険契約者は調達にかかった費用を保険金として受け取れる仕組みだ。

 

 たとえば、4万世帯に電力を供給する小売事業者の場合、保険料は年100万~200万円程度と見込んでいる。保険料は対象の事業者が、これまでに計画値との乖離を起こした回数や年間の需給計画によっても変わるという。

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