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第一生命 アフリカ開発銀行(AfDB)発行の「フィード・アフリカ・ボンド」第一号を全額購入5000万㌦分。アフリカ農業支援・食糧増産の資金供給に(RIEF)

2016-11-02 10:50:27

AfDBキャプチャ

 

 第 一 生 命 保 険は 、 ア フ リ カ 開 発 銀 行 ( The African Development Bank;AfDB)が初めて発行した「フィード・アフリカ・ボンド」5000万㌦(約52億円)分を全額購入した。同ボンドはAfDBがアフリカの人口増に備えて、食糧確保の農業事業改革への資金供給のために発行したもので、第一生命はESG投資の一環として位置づけている。

 

 アフリカは経済成長が著しく、今後の人口の伸びは、現状の約12億人から、2050年には倍以上の25億人に達するとみられている。アフリカ全体のGDPの3分の1は農業分野が占めるが、生産性が低く、現在でも食糧全体は純輸入状態になっている。

 

 AfDBは状況の抜本的な改革のため「フィードアフリカ」プロジェクトを立ち上げた。アフリカ農業の生産性を高めて食糧を確保し、2025年までにアフリカを飢餓と栄養失調から解放、食糧純輸出地域に転換することが目的だ。目的の実現のため、これまで年間6億㌦規模の農業分野への官民投資額を、今後10年間を通じ、4倍以上の25億㌦規模へ拡大する。今回の「フィード・アフリカ・ボンド」の発行は、その第一弾となる。

 

 新たなボンドは、ソーシャルボンドと位置づけられる。償還期間は10年、S&PでAAA、Moody’sでAaaとトリプルAの格付けを取得している。引き受け主幹事はJP Morgan Securitiesが担当する。

 

 第一生命は「わが社はESG視点を盛り込んだ資産運用に積極的に取り組んでいる。その一環として、AfDBのボンドの趣旨に賛同した。機関投資家として、AfDBの取り組みに金融面でのサポートができることに大きな社会的意義を見出している。資産運用の観点でも、魅力的な収益を期待できる」とコメントしている。

 

 AfDBのハサトウ・ンセレ財務局長は「2025年までに飢餓と栄養失調を終焉させるという私たちの決意に対する第一生命の支援に感謝している。フィード・アフリカ・ボンドへの投資は、私たちのこの目標実現に貢献するものだ」と評価している。

 

 AfDBは 1964 年にアフリカの経済開発促進のために設立された融資機関。1973 年に設立された低所得国を支援するアフリカ開発基金(AfDF)とあわせてアフリカ開発銀行グループを構成する。アフリカ諸国の持続可能な経済開発および社会的進歩を促進し、貧困の削減に貢献することを目指している。AfDB は、アフリカ域内諸国54 カ国とアフリカ域外諸国 26カ国の合計 80カ国 で構成される。日本も5.5%の出資国。

http://www.dai-ichi-life.co.jp/company/news/pdf/2016_062.pdf