アジア開発銀行、初のアジア・太平洋地域での女性起業支援の「ジェンダーボンド」を約100億円分、発行。第一生命保険が全額購入(RIEF)
2017-11-30 21:05:03
アジア開発銀行(ADB)は、アジア太平洋地域の女性活躍推進プロジェクトを促進するため、初の「ジェンダーボンド」を発行した。発行額はニュージーランドドル建てで1億3000万㌦(約100億円)。日本の第一生命保険が全額購入した。
ADBは 1998 年に「Policy on Gender and Development」を採択して以来、貧困撲滅のため女性の活躍推進に取り組んでいる。2008 年に策定した長期戦略「Strategy2020」の5つの重点取組分野の一つにも、「ジェンダーの平等」を 掲げている。次期長期戦略の「Strategy2030」でも、ジェンダーの平等は引き続き重要な項目になる予定という。
発行したボンドは、償還期間10年。仏クレディアグリコルCIBが主幹事を務めた。
調達資金は、ADB によるアジア太平洋地域の女性活躍推進プロジェクトに充当される。その一つとして、バングラデシュでの「Second Small and Medium-Sized Enterprise Development Project」では、同国の女性起業家への直接の資金供給のほか、金融機関や創業支援施設へのアクセスを高めることで、女性起業家を支援する。
当社は、本債券への投資を通じて安定収益を確保するとともに、アジア太平洋地域における女性の活躍推進に向けた ADB の取組を資金面からサポートし、その進捗状況等を継続的にフォローしていきます。
ADBの財務担当のPierre Van Peteghem氏は「ジェンダーの平等と女性の活躍推進はそれ自体非常に重要な権利であるうえに、アジアが包括的な発展を遂げるうえで不可欠なもの。今回の債券の発行を通じて、ADBはジェンダー問題を資金調達業務に統合できることを実証できる」と述べている。
第一生命は「今回の債券への投資を通じて安定収益を確保するとともに、アジア太平洋地域での女性の活躍推進に向けた ADB の取組を資金面からサポートし、継続的にフォローしていく」とコメントしている。
http://www.dai-ichi-life.co.jp/company/news/pdf/2017_053.pdf