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SOMPOホールディングス、中国で中国ー欧州を結ぶ貨物列車の遅延補償保険を販売へ。中国の再保険会社と提携。「一帯一路」ビジネスに乗り出す(各紙)

2018-10-23 12:12:12

chinarail1キャプチャ

 

 各紙の報道によると、SOMPOホールディングスは中国と欧州を結ぶ貨物列車の遅延を補償する保険商品を開発した。11月に発売する。中国国有の再保険会社と提携、1事故あたり最大で50万元(800万円強)を支払う。中国の「一帯一路」イニシアティブの推進で、中国と欧州を結ぶ鉄道輸送が増大していることで保険需要の高まりを商機とする形だ。

 

 日本経済新聞が報道した。SOMPOでは、25日からの安倍晋三首相の訪中に合わせ、中国国有の中国再保険集団と提携の文書を交わす。日中両国で進める第三国での経済協力活動の一環として位置づける。

 

 中国ー欧州を結ぶ鉄道輸送は複数国の国境を経由する。通常、国境をまたぐ貨物列車の運行では、通関手続きや鉄道駅の混雑などから遅延が生じることが少なくない。積荷の到着の遅れが大きくなる場合、荷主は航空便など代替の輸送手段の確保を迫られ、運送費用が増大する。今回の保険は、そうした事態に陥った場合、航空輸送に必要な費用相当額を保険金として支払う仕組みという。保険商品は中国法人を通じて販売する。

 

 中国は欧州とを結ぶ鉄道輸送サービスを、「中欧班列」と名付け、国が補助金を支給するなどして普及を急いでいる。運送される製品は、当初は中国製の携帯電話端末やパソコンなどのIT製品が中心だったが、現在は、衣類、靴、自動車・部品、食料品など広範囲な製品が運ばれている。現在では約50都市を結んで運行されており、18年の年間の運行数は5000本を超える見通しという。

 

 日本企業でも、日本通運が定期的な貨物列車の運行を計画しており、現在、所要日数や輸送品質などの運行試験を繰り返している。SOMPOは日通から運行データの提供を受け、保険商品の開発に生かしたという。

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