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日本生命、TCFD支持を表明。気候変動抑制の実践活動として、英国の洋上風力発電事業に2億ポンド(約286億円)を融資(RIEF)

2018-12-18 23:53:38

nissei1キャプチャ

 

 日本生命保険は、金融安定理事会(FSB)の気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)勧告への支持を表明した。日本企業・機関としては40社目。同時に、日生は英国での洋上風力発電事業に2億ポンド(約286億円)のシンジケートローンを供与したと発表した。同社は現在の4年間の中期経営計画で、成長・新規領域へ2兆円の資金供給を公約しており、今回の融資もその一環と位置付けている。

 

 TCFD勧告は、企業が抱える気候リスク・オポチュニティの両情報を財務的に開示することを求める内容。グローバルな支援企業数はすでに500社を突破しており、日本勢も日生の支持表明で40社・機関となった。生保では第一生命保険に次ぐ。

 

TCFD3キャプチャ

 日生はTCFD支援の理由について、同社は社会情勢や事業環境等の変化を踏まえて、18項目のサステナビリティ重要課題を特定しており、その一つに「気候変動問題への取り組み」を据えているほか、国連の持続可能な開発目標(SDGs)でも気候変動への対応を、同社が目指す10の目標の一つに選んでいる。TCFDへの支持は、そうした立場を改めて表明するもの、と説明している。

 

 今後、TCFD勧告に沿って、気候変動に関するガバナンス、戦略、リスク管理等の各項目の開示を充実させるほか、機関投資家として、投資先に対する開示の促進を働き掛ける、と宣言している。

 

イングランドのノースフォーク州沖合のRace offshore windfarm
イングランドのノーフォーク州沖合のRace Bank Windfarm

 

 洋上風力発電事業への2億ポンドのシンジケートローン提供は、イングランド地方ノーフォークの沖合で、英ファイアボルト社がデンマークのアーステッド社と共同で開発した「Race Bank  Windfarm」への事業に2億ポンドを融資した。ファイアボルト社は、英マッコリー・インフラストラクチャー&リアルアセット社が50%、住友商事が25%出資して設立している。

 

 風力発電ファームは1基6.3MWの発電容量の風力発電設備を91基設置している。発電総容量は573.3MW。すでに今年2月に完成している。日本の生保によるプロジェクトファイナンスへの取り組みとしては最大規模のものとなる。

 

Race1キャプチャ

 

https://www.nissay.co.jp/news/2018/pdf/20181217.pdf

https://www.nissay.co.jp/news/2018/pdf/20181218.pdf