HOME |第一生命保険、株式運用で二種類のESG運用スタート。外国株式ESGファンドのインハウス運用と国内上場株式のインパクト投資。多様な視点でESG要因を株投資に組み込む(RIEF) |

第一生命保険、株式運用で二種類のESG運用スタート。外国株式ESGファンドのインハウス運用と国内上場株式のインパクト投資。多様な視点でESG要因を株投資に組み込む(RIEF)

2019-07-01 23:37:38

Daiichiキャプチャ

 

 第一生命保険は、株式運用でのESG運用の範囲を拡大する。①外国株式ESGファンドのインハウス運用の開始②国内上場株投資にもインパクト投資を導入する、と発表した。

 

 同保険の株式ESG投資は、投資プロセスにESG要因を組み込むESG統合型(インテグレーション)、社会課題解決に繋がるテーマを持つ資産等へ投資するESGテーマ型投資に分かれる。今回の外国株ファンドのインハウス運用は統合型、国内上場株のインパクト運用はテーマ型となる。

 

 これまで、統合型ファンドとしては、インハウス運用の国内株式ESG運用を2010年度から実施してきた。一方のテーマ型では、2017年度から未上場株式でインパクト投資を手掛けてきた。同年度から、統合型で「リサーチへのESG組み込み」、投資先との「ESG対話」にも取り組んできた。

 

Daiichi2キャプチャ

 

 今回の2つのESG投資運用の拡大のうち、統合型の外国株ESGファンドのインハウス運用では、アラベスクS-Rayが算出するESGスコアを活用する。同スコアは、世界の主要上場企業7000社以上のESG関連データを日次ベースで収集、AIを使ってESGスコアを計算する。同スコアを使って各銘柄を日次ベースでモニタリングをし、投資銘柄の入れ替えを迅速に実施するという。

 

 ESGテーマ型の国内上場株式のインパクト投資については、自社の株式アナリストが運用収益の獲得と社会的インパクト(社会の構造変化等)の創出の両立を期待できる国内上場企業を選ぶ。インパクト投資先の企業には、財務・業績面でのモニタリングに加え、社会的インパクト創出状況をて継続的にモニタリングする。

 

 インパクトが期待を下回る場合は、投資先企業との対話を通じて改善を促す、としている。日次で銘柄を入れ替える外国株ESGファンドとは正反対の中長期的なスタンスで対応することになる。

 

 同社のESG投資については、責任投資原則(PRI)の2017年年次アセスメントで、全ての分野でグローバルのPRI署名機関平均以上の評価を得たほか、スチュワードシップ活動および不動産投資については最高評価であるA+を獲得している。

 

https://www.dai-ichi-life.co.jp/company/news/pdf/2019_021.pdf