HOME |第一生命、禁煙支援の「ソーシャル・インパクト・ボンド」1200万円をインパクト投資で購入。大阪・豊中市による禁煙活動を金融商品化。中核企業にも10億円出資(RIEF) |

第一生命、禁煙支援の「ソーシャル・インパクト・ボンド」1200万円をインパクト投資で購入。大阪・豊中市による禁煙活動を金融商品化。中核企業にも10億円出資(RIEF)

2019-12-04 21:13:57

toyonaka3キャプチャ

 

 第一生命保険は、大阪・豊中市が市民の禁煙を支援する「とよなか卒煙プロジェクト」事業を対象に発行されるソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)1200万円分をインパクト投資として購入した。第一生命は、同プロジェクトの軸となる禁煙活動を提供する「キュア・アップ」社にすでに10億円をインパクト投資している。

 

 同プロジェクトは、「キュア・アップ」社が、豊中市と連携、一般財団法人社会的投資推進財団、三井住友銀行、SMBC信託銀行の各社も協力して、9月に立ち上がった。プロジェクト期間は今年6月28日~2022年3月31日。

 

 喫煙を止めたい市民は無償で、市外からの通勤者は3000円で、参加できる。豊中市の委託を受けたキュア・アップ社が開発した「ascure(アスキュア)卒煙プログラム」は、スマートフォン用アプリで24間体制の支援、禁煙指導資格を持つ指導員とのオンライ ン面談、一般用医薬品の自宅配送等で、6ヶ月間にわたり身体的・精神的サポートする。

 

toyonaka1キャプチャ

 

 参加 者は日々の状態をアプリに入力し、様々な機能を使って正しい知識や禁煙に向けた対処法を学ぶ。プログラム終了から 6ヶ月後、12ヶ月後に禁煙状況を確認。喫煙者を「卒煙」に至る仕組みだ。

 

 豊中市は、参加者数や禁煙成功率などの成果に応じた報酬(委託料)を三井住友銀行や社会的投資推進財団に支払う(上限6000万円)。同行らはSMBC信託銀行の信託機能を活用して、ソーシャルインベストメントボンドを組成、投資家に販売する。

 

 豊中市は、喫煙や受動喫煙による病気の予防と健康寿命が延びることで、長期的に医療費、介護費の減少が見込める。

 

 第一生命は、キュア・アップ社の事業に賛同し、これまで2度にわたって、インパクト投資として同社に総額10億円を出資している。

 

https://www.dai-ichi-life.co.jp/company/news/pdf/2019_061.pdf

https://www.city.toyonaka.osaka.jp/kenko/kenko_hokeneisei/kenkouzukuri/tabako/toyonakakinensib.html