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人間の体温で発電するウエアラブル端末登場へ。医療・介護やフィットネスジム等での利用に期待。コロナウイルス対策で常時体温測定も可能(RIEF)

2020-03-08 06:59:54

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   体温で発電するため、充電が不要なウエアラブ端末が登場する。リストバンド型で、装着すると自動的に心拍や活動量、睡眠等を測定してくれる。介護やフィットネス時等に活用が期待される。健康管理支援サービス「Re.Ra.Ku」等を展開する「メディロム」(東京)が米シリコンバレーのスタートアップ企業 MATRIX INDUSTRIES(カリフォルニア州メンロパーク)と共同開発した。今年夏にも日本国内で売り出す予定という。

 

 商品名はウエアラブルトラッカー「MOTHER」。温度差発電の技術を使って、腕に装着することで、手首と外気の温度差を半導体素子で電流に変換する。昇圧回路で出力電圧を高め、活動量などの計測に必要な電力を得る。体温を動力源とするため、装着している限り、24時間365日、止まることなく、ユーザーの活動量、睡眠、消費カロリーを測定できるという。

 

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 測定したトラッキングデータは、病院やフィットネスジム等のシステムに自動送信されて管理され、データに異変があれば、いつでも適切な対応がとれるようになる。このため、医療・介護の現場や、フィットネスジムなどでの利用が考えられる。

 

 価格は一つ1万円弱の予定で、医療関係者や健康管理、健康保険組合等への販売を目指すという。国内販売に続いて、将来は米国市場等にも進出する考えだ。

 

 メディロムは2000年創業で、東京を中心に、リラクゼーションスタジオの「Re.Ra.Ku」を約170店舗展開している。販売に先駆けんて、1月にラスベガスで開いた世界最大規模のテクノロジーカンファレンス CES2020にも出品、人気を博したとしている。

 

 開発のきっかけは、同社が生活習慣病予防のプラットフォーム構築の一環で、ウエアラブルトラッカーを活用したオンデマンドトレーニングアプリを運営しているが、サービスを提供する際、装着した機器を充電のために身体から取り外さなければならない という課題が生じ、活動量計の継続利用を妨げてきた。この点を何とかしたいと考える中で、MATRX社の温度差発電技術の出会ったという。

 

https://medirom.co.jp/2020/01/1904/